これからピークを迎える辛い花粉症。今年の花粉の飛散傾向は「長くて多い」と言われています。
さて、花粉症の症状で代表的なものといえば「鼻水」「くしゃみ」「鼻詰まり」ですが、これらの不快な症状に“ある意外な行動”が対策となるのだそう。それは、なんと「鼻歌」だという説。きたにし耳鼻咽喉科(大阪府守口市)の院長・北西剛先生に話を聞きました。

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北西先生によると、「2002年、米国胸部学会の学術誌にハミング(鼻歌)が副鼻腔炎の予防に役立つ可能性を示唆する内容が掲載されています。健常人10人を対象にした実験では、ハミング下では通常の鼻呼吸下と比べ、鼻腔内の一酸化窒素濃度が15倍に上昇した……という結果が出たと記されています」とのこと。

研究グループは「鼻歌による空気の振動で、副鼻腔と鼻腔の間のガス交換が促進された結果」と考察。
その上で、「一酸化窒素には鼻腔と副鼻腔をつなぐ粘膜表面の線毛運動を促進する作用があるため、鼻歌で副鼻腔内への細菌やウイルスの侵入を妨ぎ副鼻腔炎を予防できる可能性もある」と示唆しています。
「鼻歌により粘膜が振動し一酸化窒素が放出され血管を拡張しすることで、血流を増えるためだと考えられています。『鼻歌=直接的な花粉症の対策』と明言はしにくいですが、鼻づまりに対しては効果的ですね」(北西先生)
鼻歌が花粉症の各種鼻症状への対策になり得るということが分かったところで、どんな選曲をしたらいいのか“ポイント”を聞いてみました。