県全体をパビリオンに見立て、地域の現場の魅力を人々に広く伝える取組みである「ひょうごフィールドパビリオン」に参画しており、工場見学には多くの親子連れ・飲食店オーナーが訪れるのだそう。地場産業に関する学びの一環として、市内の中高生たちがマッチの歴史や役割を研究・発表する機会も増えています。
「単なる『火をつける道具』としての役割を超え、情緒的な価値を持つ商品づくりにも注力したい」と大西さん。カラフルなマッチの展開や香り付きのマッチ、キャンプやストーブとのコラボにも力を入れる予定なのだそう。
また、マッチ箱のデザインは根強い人気があり、近年のレトロブームも相まって注目が高まっているのだとか。
さらに、「火育」という新たな試みも視野に入れています。
「オール電化が進む現代において、火の扱いを知らない子どもたちが増えている現代。『安全に火を扱う教育』を通じて、防災意識を高めることを目的とした取り組みです。特にキャンプファイヤーなどの体験を通じ、火の役割や大切さを伝えていきたいと考えています」(大西さん)

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日本のマッチ産業を支える数少ない企業として、伝統を守りながら新しい価値を創造し続ける同社。その取り組みは、小さな炎となり、未来を照らす大きな灯りとなり得るのかもしれません。

※ラジオ関西「谷五郎の笑って暮らそう」3月23日放送回より




