ゲームソフトメーカー「カプコン」(大阪市)のあゆみやゲーム制作の裏側などをひもとく展覧会「大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション」が大阪中之島美術館(同市北区)で開かれている。『モンスターハンター』シリーズなど人気タイトルの誕生プロセスやクリエイターたちの制作秘話を紹介するほか、体験型コンテンツも充実。6月22日(日)まで。


カプコンは1983年創業。これまでに「ストリートファイター』『バイオハザード』『モンスターハンター』など数々の人気タイトルを生み出し、世界的なゲームソフトメーカーとして知られる。
展示は、カプコンの歴代キャラクターらが行進する新作アニメーション「キャラクターパレード」で始まる。壁に映し出された巨大キャラクターが約16メートルにわたり行進する様子は迫力満点。続いてカプコンの歴史を年代順に振り返るコーナーを抜けると、歴代タイトルのポスターやパッケージアート、主要なキャラクターの等身大パネル、開発資料などが一堂に並ぶ「テクノロジーとアイデアの進化」の大空間が広がる。宝塚歌劇で舞台化された際の衣装も見どころだ。



展覧会の大きな特徴は、所々に設置された体験型コンテンツ。タブレット端末を使い、簡単にキャラクターのドット絵を打つことができる「カプコンピクセルラボ」をはじめ、モニターの前に座って表情を変えると、それに合わせてキャラクターの表情も変化する「フェイシャルトラッキングミラー」など、テーマパークをほうふつとさせる楽しい仕掛けが用意されている。
開催前の内覧会で同館の菅谷富夫館長は、美術館でゲームをテーマとした展示を行うことが「初めてでは」とし、「日常にあふれるデジタルの最高峰がゲームの映像。私たちが見えるものがどう作られているか、どんなふうにここにあるか意識化する。それが今、美術館ですべきこと」との見解を示した。展覧会を監修したカプコンの牧野泰之プロデューサーは「カプコンならではの創意工夫などを見てもらい、どういう形でゲームが作られてきたか、どんな苦労があってクリエイターたちがどう立ち向かってきたかを知ってほしい」と話した。