「マナーは強制でも押し付けられるものでもなく、それをしていれば絶対に正解というものでもありません。お詫びであれば、あくまでも相手への謝意が伝わることが大切ですので、もし相手の好みなどがわかっているのであればそれも選択の一つとなるでしょう」(西出さん)
謝罪の品について、西出さんがアドバイスを求められた場合どうしているのか質問しました。
「お詫びに相応しいものとされるものの条件を満たしたうえで、さまざまな選択肢を考えるようにと伝えています。『お詫びといえばとらやの羊羹』があまりにも定番となってしまったこともあり、相手によっては『何も考えず選んだな……』と捉えられ、逆効果になってしまう可能性が無きにしもあらずだからです。ただ、他に何も思いつかないのであれば、やはりとらや。選択肢として常に頭の中に入れておいて間違いはないでしょう」(西出さん)
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なぜとらやの羊羹なのかよく分かる取材でした。が、やはり「謝罪の機会」自体、無いにこしたことはありませんよね?

(取材・文=宮田智也)





