日本プロ野球・MLB・WBC 一流選手達を影で支えた名トレーナー 熊原氏が語る「夢を追う力」とは | ラジトピ ラジオ関西トピックス

日本プロ野球・MLB・WBC 一流選手達を影で支えた名トレーナー 熊原氏が語る「夢を追う力」とは

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 現場では、選手が来る前にアイシングの準備て、ホットパック、ベッドメイキング、グラウンドへの飲み物の配置、テーピングなどの細かな準備をはじめ治療・ケアまであらゆる業務を担っていました。

 夜中に呼び出されることもありオフはほぼなかったそうですが、「夢だったから全然苦じゃなかった」と振り返ります。

 一軍に残るために無理をする選手や、怪我を隠す選手。彼らを守るため、日々の小さな変化を見逃さないことが、トレーナーの役割だと語る熊原さん。

「我々は、“動きがおかしいな”っていうのを見るのが仕事。フォームとかそういうのを見て、早め早めにピックアップして大きな怪我にならないようにする。それが一番大事」と話します。

 阪神退団後は、新庄剛志選手のパーソナルトレーナーとしてアメリカへと渡りました。サンフランシスコ・ジャイアンツで活動していましたが最初は完全に“部外者”扱い。

「“トレーナー室はお前使えないぞ”って言われて、ポータブルベッドをランドリー室に置いて新庄を治療していました(笑)」(熊原さん)

 その状況を変えたのは、バリー・ボンズ選手の一言でした。膝の痛みに苦しんでいたボンズ選手に鍼治療を施したところ、劇的に改善。ジャイアンツのヘッドトレーナーから「お前、(トレーナー室)入っていいぞ」と声をかけられ、他の選手の治療も任されるように。

「日本の技術は、世界でも通用する」と熊原さんは語ります。アメリカでの経験がそれを証明し、2002年の日米野球では、ボンズ本人から「日本に行くからお前も来て」と呼ばれるほどになりました。

 こうして世界での経験を重ねた熊原さんが、今の若い世代に伝えたいことはシンプルです。

「もっとやればいいのになって思うんですよ。みんな怖がっているのか、結果をすごく気にしているのか、もったいない」と、熊原さんは自身が何も知らずに飛び込んでいった経験から“まずは一歩踏み出すこと”の重要性を語りました。

※ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2025年4月14日放送回より

(左から)パーソナリティーの田中大貴、トレーナーの熊原稔さん、パーソナリティーの林歳彦
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