■デンドロビウム マサコ コウタイシ ヒデンカ
天皇皇后両陛下が1993(平成5)年6月にご成婚されたのを記念し、皇后陛下(当時は妃殿下として)のお名前を冠した品種。
国内では、宮内庁と兵庫県立フラワーセンター(兵庫県加西市)だけで栽培されている。 このランはシンガポール植物園が育成した品種。
同園内にある国立ラン園のVIP・オーキッド・ガーデンに展示されている。シンガポール植物園では、皇族や各国の首脳らの訪問時に、新たな品種にその名を冠して贈呈している。
花は純白で、直径約10センチ。温度管理に細心の注意を払いながらパビリオンへ運ばれた。
兵庫県立フラワーセンターは1980(昭和55)年、シンガポール植物園と姉妹提携を結び、今年で45年。

■アランダ・リー・クアンユー
シンガポール初代首相のリー・クアンユー氏にちなんで、2015年に命名された。
クワンユー氏は建国時、「標識のない道を、行き先もわからずに進む旅」と表現した。壊滅的な経済状況、民族や宗教をめぐる対立を解決に導き、シンガポールを緑豊かな熱帯のガーデンシティに変貌させた“シンガポール建国の父”と称される。

シンガポールは1965年にマレーシアから独立し、その5年後の1970年、大阪万博に出展している。トロピカルな庭園都市をイメージし、熱帯植物や動物、鳥類を配したエキゾチックな空間が人気だった。来年(2026年)は、日本との国交樹立60年の節目に当たる。


◇大阪・関西万博を機にB to B促進
セレモニーでスピーチしたオン・エンチュアン駐日大使は、“ラン外交”をアピールし、「昨年(2024年)、シンガポールから日本を訪れたのは約70万人で、シンガポール居住人口の約20%。しかし、日本からシンガポールを訪れる人の数は、予想よりも緩やかだ。どうすれば両国の観光を促進できるかが課題」と語った。


そして、「シンガポールはアジア最大の対日投資国。パビリオンではイノベーションや持続可能性をテーマにB to B (Business to Business の略,企業間取引)を促進するイベントを開き、万博を機にさらなる関係強化を図りたい」と抱負を語った。
■大阪・関西万博 シンガポールパビリオン





