滑走時は、最大で時速80km程のスピードが出るのだとか。
「危険といえば危険ですね。使用する道具は言ってしまえばただの板。ブレーキなんて付いていないので、ひたすら自力でコントロールします。なのでバランスを崩すと板から放り出され、当然ケガをします。死者が出たという話はまだ聞いたことはありませんが、骨折した人はいるみたい」(十川さん)
ここまでの話だけだと過酷な印象を抱いてしまうのですが「きちんとガイドの説明を聞き言う通りに滑れば、基本的には楽しいレジャー」と、十川さんは振り返ります。
「いざ滑る時は、なかなかのスリルを感じました。実際はそこまで急な角度ではないのですが、上から見てみると断崖絶壁を滑っていくように感じるんです。滑走中は砂や石が顔に当たって痛い。ゴーグルをしているものの、砂埃のせいで視界はほぼ無いというのがリアルな感想です。しかし、上からのぞむ景色はなかなかきれいですし、1時間半かけて登った火山を2~3分で滑り降りるという爽快感がありました」(十川さん)

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アクティビティの料金は送迎付きで約20ドル(日本円で2850円程度)とリーズナブルで、追加料金を支払えばガイド板を持ってくれるサービスもおこなわれているそうです。色々とハードなものの、火山を登るという体験も含め「総じて楽しかった」と十川さんは笑顔で締めくくりました。
(取材・文=つちだ四郎)




