斎藤元彦・兵庫県知事が内部告発された問題をめぐり、斎藤知事や県幹部らに向けたパワーハラスメント防止研修が12日、開かれた。

対象は斎藤知事のほか、副知事や部次長級の幹部職員計約120人。研修は講義と実習、約4時間にわたった。
研修では、コンプライアンス(法令順守)を専門とし、各地の自治体や企業で研修講師を務める行政書士、中川恒信氏が「パワハラのない風通しの良い職場づくりに向けて」をテーマにレクチャーした。
さらに、公益通報者保護制度に詳しい日野勝吾・淑徳大教授が、通報者の特定や探索の違法性を述べた。

このほか、怒りを抑える「アンガーマネジメント」や、部下がミスした際の冷静な対応方法など、具体的な状況を想定して実習した。
斎藤知事は研修を終え、アンガーマネジメントに関して、「怒りのピークを抑えるために、冷静になる時間を設ける『6秒ルール』を実践して、部下が業務上のミスをした背景を振り返り、改善策を話し合うことが重要。相手の意見を傾聴することも大切だと感じた」と振り返った。

また、公益通報者保護制度については、「内部通報しやすい環境づくりが大事」と述べる一方、「内部告発をめぐる一連の県の対応は適切」との主張は変えなかった。
県の公益通報窓口担当部署が昨年(2024年)12月、調査結果をまとめ、改善策を公表した際、是正措置としてハラスメント防止研修の受講を促していた。






