新神戸駅に“無人”書店?「本屋が無い街の急増」「本屋欲する住民」 課題を解決し豊かさの提供目指す | ラジトピ ラジオ関西トピックス

新神戸駅に“無人”書店?「本屋が無い街の急増」「本屋欲する住民」 課題を解決し豊かさの提供目指す

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 兵庫県の鉄道のひとつ「神戸市営地下鉄」。同鉄道には、多くの人々が観光や通勤・通学などを目的に利用する「新神戸駅」があります。6月下旬、ここの北改札前に“完全無人”の書店ができるというニュースをキャッチしました。

 なぜ「駅」という場所に書店なのか、また、この試みを通してどのように地域を盛り上げていきたいかについて、日本出版販売株式会社中部・関西支社総括課の村田慎平さんに話を聞きました。

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「日本の書店の現状」について村田さんによると、全国の書店は年々減少しており、2024年11月時点で書店が1軒も無い“無書店自治体”が493か所にものぼっているそう。地方だけでなく首都圏の書店の閉店も急加速しているのだとか。

 その影響は駅ナカ・駅前にも及んでおり、人件費や賃料の関係で経営が圧迫された結果やむなく閉店せざるをえないという状況が多々発生しているとのこと。「複数の課題が関係しあった結果、本来書店経営が成り立つ人口が多いエリアにも関わらず、閉店になってしまうというケースが出ています。人々の生活導線上に書店がなくなることで、本に触れる機会の減少につながり、それが読書習慣が失われていくことにもつながると考えています」と村田さん。こうした問題を打破するために誕生したのが「完全無人書店 ほんたす」なのです。

「ほんたす しんこうべ」イメージ

 “地域のコミュニティセンター”とも言える書店の持続を実現するため、「人々のニーズを満たし地域の文化も守る新しい書店モデル」というコンセプトで開発に挑戦したと村田さんは振り返ります。

 同事業は2023年4月から本格始動しており、現在は「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」(東京都千代田区)の運営に加え、そのノウハウを省力化ソリューションとして既存の書店に導入しています。

 そうすることで、無人・有人の“ハイブリッド運営”で人手を増やすことなく営業時間を拡大したり、有人時間におけるスタッフ業務の効率化などのサポートも行っているそう。

「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」への入店風景(画像提供:丹⻘社 撮影:PIPS)
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