そこまでの規模では無くても、兵庫区にある“平野の祇園さん”こと祇園神社で、毎年7月13日から20日まで8日間行われる「祇園まつり(夏祭)」は期間が長い分、とても賑わう。
神社によると、東は尼崎から西は加古川方面まで8万人に上る参拝者があるという。僕も近所なので、半世紀近く毎年欠かさず行っている。もちろん市外から訪れる人も多い。元々、兵庫区に住んでいた僕の知人も、北区に引っ越してからも毎年訪れている。
そして、「神戸まつり」に行ったことが無い天吾君さえ、北区から「祇園まつり」には行っていたと言う。
昭和40年代頃までは、有馬街道の平野の交差点から水呑の交差点まで約4キロを通行止めにして開催していた。もちろんその歴史は古く、宮司に伺ったところ祭事としては近代以前から行われていたが、大正時代にはすでに、屋台が8日間出るという現在の形になっており賑わっていたそうだ。
近年、屋台の数は昔に比べて減ったが、山裾にある境内からの見晴らしは良く、夏の夕涼みにも最適で、近所の子供たちは毎日のように通う、神戸の「ザ・祭り」として親しまれていることに違いはないだろう。
「神戸放談」としては、神戸を代表する祭りは、祇園神社の「祇園まつり」に決定!
(文=サブカル郷土史家 佐々木孝昌)
※ラジオ関西Podcast『神戸放談』#7「神戸まつり」は祭なのかより





