一方、ディナーでは、韓国のワタリガニを使った料理「カンジャンケジャン」の専門店へ。
「カンジャンケジャン」とは、ワタリガニを生の状態でニンニク、ナツメ、ネギなどと一緒に韓国のしょうゆに漬け込んだもの。ビニール手袋を装備してハサミを片手にいざチャレンジ! カニの爪の中の身を吸い出すと、甘い身に特製しょうゆダレが絡んで……これが最高! “ごはんドロボウ”の別名を付けられるのも納得でした。
同行者もこのときばかりは黙々とカニの身を堪能。みそと卵が詰まっている甲羅にごはんを少しと、刻みのりを少々加えて混ぜると、これまた極上のシメごはんが完成。ワタリガニを色んなスパイスのヤンニョムで和えた料理「コッケムチム」とともに味わい、満腹感のなかで1日を締めくくることができました。
翌日は、牛骨を長時間煮込んで取り出した白いスープ「ソルロンタン」で、朝の腹ごしらえ。スープの中にはお米と少し煮麺、そして薄くスライスした牛肉がトッピング。塩、コショウ、ネギなどで自分好みに味付け。スープ自体があっさりしているので、付け合わせで出てくるキムチやカクテキの味も映えますね~。スライスされた牛肉は酸味のあるタレに食し、身体もほっこり。
1902年、大衆食堂として初めて登録され、ミシュランガイドや韓国版ミシュラン「ブルーリボン」にも選ばれる名店で味わったソルロンタンは格別でした。
韓国の伝統家屋「韓屋(ハノク)」を保存しながらリノベーションされたカフェなどが立ち並ぶエリア「北村(プクチョン)」。その一角にあるカフェに足を踏み入れると、SNS映え間違いなしのお茶を使ったメニューが勢ぞろい。
なかでも、同店の抹茶クリームティーは、韓国らしい抹茶を考えて作られたそうで、砂糖の代わりに使われている韓国の伝統的な米飴「チョチョン」が、品のある甘さを醸し出します。小麦粉とバターの代わりに石臼で挽いたもち米粉で作られた「もち米ブラウニー」も格別の味。もちもち食感のブラウニーを韓国の巨文島の海風よもぎ、かぼちゃ、オレンジチョコの3つのフレーバーで楽しめました。
2日目の昼食は、特製だしの中にジャガイモやネギ、韓国餅などと一緒に鶏を丸っと入れたお鍋「タッカンマリ」。1970年代から営業されている専門店で食したものは、2人前で鶏1羽分というから、なかなかのボリュームと迫力! 店員さんが鶏をハサミで食べやすい大きさに切りながらお鍋の中に入れていく豪快さは見ていてワクワクします。火が通った鶏肉をキャベツとネギが入った酸味のあるタレにつけていただきました。



