おかえり、世界のKENZO 故郷・姫路で大回顧展 70~90年代衣装100点公開 姫路市立美術館 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

おかえり、世界のKENZO 故郷・姫路で大回顧展 70~90年代衣装100点公開 姫路市立美術館

LINEで送る

この記事の写真を見る(19枚)

ビビッドな柄がぶつかり合う、高田らしい組み合わせ

 1993年、姫路城は日本で初めて世界文化遺産に登録された。90年代のコーナーを彩るのは、翌年の記念イベント「キャスティバル’94」で開催された「KENZOショー」のコレクションだ。フラメンコの伝統的なショールに着想した美しい花柄のスカートや、モネの「睡蓮」をモチーフにした模様を、チュチュ(バレエで着用するスカート)にアクリル絵の具で直接描いた作品、バレエ「くるみ割り人形」に登場する中国やインド風のエキゾチックな衣装などがディスプレイされている。

 そのほか愛用の画材セットや旅先で集めたさまざまなテキスタイル、建築家・隈研吾さんがリノベーションを手掛けたパリの自宅の模型なども。

ブラウス、スカート blouse, skirt 1994 姫路市立美術館 Himeji City Museum of Art 🄫福永一夫
高田賢三のプライベートルームをイメージしたコーナー。高田がバカンスで訪れた地で買い求めた生地を展示している

 高田は2020年、コロナウイルス感染による合併症によりフランスで死去した。

 およそ30年にわたって仕事を通じて交流があった吉中さんは、高田が最初のパリ行きの際、師の教えに従って、各国に寄港しながら進む貨客船を選んだことを挙げ、「土地ごとの風俗や空気、人々の生活ぶりを記憶にとどめた。それがデザイナーとしての原点になった」と推察。生前の高田について「道行く人が振り返るほどのオーラがあった。全盛期はライセンス契約した多様な商品のビジネスも進めなければならず、激務だった」と振り返った。その上で「高田賢三がいかにして世界のKENZOになっていったか。姫路が生んだ偉大なクリエイターの軌跡と人となりを多くの人に知ってほしい」と話した。会期は7月21日(月・祝)まで。

◆「大阪・関西万博記念事業『高田賢三展 パリに燃ゆ、永遠の革命児』」
会場 姫路市立美術館(〒670-0012 姫路市本町68-25)
会期 2025年4月12日(土)~7月21日(月・祝)
休館日 月曜日(ただし月曜祝日の場合は開館、翌平日閉館)
開館時間 10:00~17:00(入場は16:30まで)
観覧料 一般1500円、高大生1100円、小中生800円
問い合わせ 姫路市立美術館079-222-2288

姫路市立美術館 公式HP

LINEで送る

関連記事