
本展を監修した林洋子・兵庫県立美術館館長らは、展覧会開催に先立ち、当時の雑誌や新聞、日記や手紙、写真などを国内外から集め、調査する中で色紙に出合った。「(色紙の)現物が届いたこの4月末、藤田と国吉が1930年のニューヨークで和やかな時間を持ったことを確信した」(林館長)という。藤田と国吉の2人展は、林館長が30年ほど前から温めていた企画だったといい、同館長は「没後半世紀以上が経ち、歴史的存在になった2人の才能を向かい合わせ、作品本位で見てもらいたいと考えた。藤田を太陽、国吉を月とすると、太陽が当たることで国吉の魅力や創意工夫がよく分かる」と話した。
展示会場の最後では10分程度の映像を放映。藤田と国吉、それぞれが生前、絵に対する思いを語った貴重な肉声を聞くことができる。
◆特別展「藤田嗣治✕国吉康雄:二人のパラレル・キャリア―百年目の再会」
会場 兵庫県立美術館(〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1)
会期 2025年6月14日(土)~8月17日(日)
開館時間 10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日 7月21日と8月11日以外の月曜と7月22日(火)、8月12日(火)
観覧料 一般2000円、大学生1200円、70歳以上1000円、高校生以下無料
問い合わせ 同館078-262-1011





