ホテルが建つメリケンパークには、みなと神戸のランドマーク・神戸ポートタワーや神戸海洋博物館があり、夜になるとライトアップされる。そしてホテルの外観も少し淡いブルーの光をまとう。
「赤のポートタワーと白の海洋博物館とあわせてトリコロールになるように設計されている。ホテルが震災から半年後のオープンということもあり、人々を穏やかな気持ちにしたいとホテルの外観もそのような光になった。灯台もそれに合わせた光になっている」と竹原さん。

灯台から放たれる光は遠くからも見える。ホテルに建つ灯台でありながらその姿を近くで見ることはなかなかできない。一般公開は11月1日の灯台の日と、阪神・淡路大震災のあった1月17日の年に2回のみ。
「震災、復興の歴史と共に歩んできたホテルと灯台なので、一般公開の際には多くの方が見に来られます。灯台の思い出をお話しする方もいて、愛されているんだなと実感します。神戸に帰ってくる船乗りさんも、この光を見ると『神戸に帰ってきたんだな』と思うそうです」と竹原さん。「地元の方だけでなく、神戸港を利用する船舶の方、従業員、スタッフの方々などいろんな人に支持され続ける灯台であってほしいです」。
灯台は1995年(平成7年)7月7日午後7時7分に再び光を放ち始め、神戸の街の復興とともに歩み、これまで1日も休むことなく神戸港を行き交う船の安全を見守り続けてきた。30年が経った2025年(令和7年)7月7日も、赤と緑の光が神戸港を照らした。そしてこれからもずっと見守ってくれるだろう。






