細尾社長は、「西陣織にグッチのデザインの象徴である“GGパターン(創業者グッチオ・グッチのイニシャルロゴ)”や、“フローラ”を融合させて織り込むということは、技術的にも表現的にも新しく、高度な挑戦だった。しかし、織物の無限大の可能性を追求して常に挑戦しながら伝統を守るという『古くて新しい』あり方を大切にしたい」と語った。




この日のトークセッションでは、2015年に開催されたミラノ万博で日本館第二の拠点「ジャパンサローネ」のクリエイティブ・ディレクターを務め、文化イベントの企画に携わった近衞忠大氏がインタビュアーを務めた。
近衛氏は、「そもそも、着物は三世代にわたって着ることができるように、そのメンタリティは失われることはない」と語った。

最後に細尾社長は、「伝統の強さは、壊そうとしても壊れないこと。新しいものをどんどん取り込んで、変わり続けていく。変わること、次への挑戦は自分の固定概念を崩すことだが、(グッチとの)コラボレーションは、革新を続けても“壊れない伝統”を体現している」と締めくくった。








