メンバー全員のボードをひっくり返し、「試合開始までいましばらくお待ちください」のアナウンスが流れたとき、スコアボード内は安堵に包まれていました。
スコアボードの中からのぞき込んだ球場は、とてもきれいでキラキラしていました。そこから入ってくる風がとても涼しく爽やかに感じたのは、必死すぎて汗をぬぐうのも忘れるくらいに没頭したあとに訪れた達成感もあったのだと思います……。
「なんか〜青春やなあ〜」
しばしの休憩のあと、試合開始のサイレンが鳴り、スコアボードの中は再びいそがしくなりました。
試合の進行はもちろんなのですが、これは1試合目なんです。この試合が終わっても第2試合があるため、ボードを水で洗って名前を消し、次の試合のメンバーの名前に書き換えなければなりません。また、バタバタと時間との戦いがはじまるのです。
※高砂市野球場の手書きのスコアボードは今夏で見納め。改修工事を経て、来春から新たに電光掲示板に生まれ変わるそうです。
※ラジオ関西『バズろぅ！』2025年7月19日放送回より
（『バズろぅ！』ラジオパーソライター・わきたかし）
