ボードゲーム『これから私たちは、』 って何? 青春味わえる“今までに無い方向性”が若者にバズり中 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ボードゲーム『これから私たちは、』 って何? 青春味わえる“今までに無い方向性”が若者にバズり中

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 数年前からブームとなっている“ボードゲーム”。家族や友人と集まった時、全員が参加して楽しめることが大きな魅力ですが、そんな幅広い世代から人気を集める“ボードゲーム”で最近、新たな楽しみ方が生まれているのだそう。詳しく調べてみました。

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 株式会社サグイネルが制作したボードゲーム『これから私たちは、』が、いま若者を中心に人気を集めています。このゲームは、複数人で集まった際にカードを使って「次に何をするか?」を楽しく決められるというもの。

バズってるボードゲーム『これから私たちは、』

 ゲームデザインを担当する中森源さんは「もともとAnagumaという別のゲームメーカーから、弊社が以前出していた『みんなで食べる食事が決まるゲーム』(外出先などで友人や恋人や家族との食事が円滑に決められるゲーム)の恋愛版を作りたいとお声がけをいただいたのがきっかけでした」と話します。

ゲームのルール

 そこから何度もテストを繰り返していくうちに、中森さんはある2つの点に気づきます。それは、”恋愛ゲーム”と断定してしまうと「遊べる場面が限られてしまう」「まだ恋人ではない相手と遊ぼうとすると、ゲームをする以前にコンセプトによって『この人、恋愛感情を抱いているのかな?』と思われてしまう」ということでした。

 そこで、隠しテーマとして「青春らしさ」を盛り込むことにした開発チーム。中森さんと同じくゲームデザインを担当した椎名隼也さんは「青春らしさとは、突発的に海に行ったり意味もなく屋上に集まったりといった“青春を感じる物語によく出てくる場面”を指しています。いわゆる『青春の1ページ的』なシチュエーションのこと。我々自身が『こんなシーン憧れる!』と思い描いていた妄想を実現できるゲームを作ればいいのだと考え、今回のゲームが完成しました」と説明。

 お題が書かれた「なにするカード」は、主にサグイネルのメンバーでワードを決め、前出のAnagumaにも意見を募って作成したとのこと。

「ワードは、自分達が大学生〜社会人になって間もないくらいに、どんな行動に憧れがあっただろう? という点からスタートしました。その憧れを突き詰めると、誰もが心のどこかで『やってもいいかも』と思っているけれども、みんなが同じ意見なのか分からないからきっかけをつかめずにいることで、なおかつ普段はしないような行動なのかもしれない!と思い、それらを具体的にワード化して選定しました」(椎名さん)

「思い出シート」に記録を残すこともできる

 主に10〜20代から人気を集める同ゲーム。「大学生〜社会人になったつもりで作ったので、まさにこの層に刺さってとても嬉しいです」と中森さん。しかし、発売当初はゲームクリエイターを中心に高い評価を受けていたそうものの、一般の人々からは注目されていなかったのだとか。「このゲームは今までに無かったなジャンルなので、どんな販促を行えばいいかもわからず売上げもぼちぼちといったところでした」と椎名さんは振り返ります。ところがTikTokの投稿をきっかけに注文が爆発。在庫が即完したため、急いで工場発注を行い予約注文の受けを開始しましたが、なんと予約の時点で完売してしまったそうです。

いつでも持ち歩けるように小箱が同梱されている

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 SNS上では、ランダムに選択したカードのお題を実行するという新しい楽しみ方も生まれている同ゲーム。今後もボードゲームの進化に目が離せません。

(取材・文=迫田ヒロミ)

※ラジオ関西『Clip』2025年7月22日放送回より

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