神戸市立博物館は九州国立博物館とともに桜ヶ丘銅鐸・銅戈群の保存活用に向けた基礎資料を得る目的で、3次元デジタイザ計測、X線CTスキャン調査を実施。同展では、その調査内容と結果、得られたデータに基づいて作った復元品を紹介している。
さらに、銅鐸の細部まで観察できる3D閲覧システムも初登場。銅鐸の精密な3Dデータが映った画面を操作すると、まるで手に取っているように角度を変えたり、実物では見ることができない内部まで確認できる。


そのほか六甲山南麓の高所に築かれた「高地性集落」や神戸市と周辺の遺跡から見つかった土器や石器、鉄製品なども見どころ。当時の集落、農業、まつりの風景を思い描くことができる構成となっている。
展示を担当した萱原朋奈学芸員は「同じ場所から出土した銅鐸でも大きさや特徴はさまざま。また、各地の有名な銅鐸が同じ空間に並ぶめったにない機会で、見比べて楽しめる。銅鐸の魅力を多くの人に知ってもらうとともに、弥生時代の暮らしの一端を感じてほしい」と話した。


同博物館では同じ会期で特別展「古地図でめぐる三都〈エド・キョウ・オオサカ〉」も開催している。
◆特別展「銅鐸とムラ—国宝 桜ヶ丘銅鐸をめぐる弥生の営み—」/特別展「古地図でめぐる三都〈エド・キョウ・オオサカ〉」
会場 神戸市立博物館(〒650-0034 兵庫県神戸市中央区京町24)
会期 2025年7月5日(土)~8月31日(日)
開館時間 9:30~17:30 金・土曜日は20:00まで(いずれの日も入場は閉館30分前まで)
休館日 月曜と8月12日(火) ※8月11日(同)は開館
観覧料 一般1500円、大学生750円、高校生以下無料
【神戸市立博物館 公式HP】




