独自の技法で描く金魚 まるで生きているよう 深堀隆介が誘う金魚繚乱の世界 あべのハルカス美術館 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

独自の技法で描く金魚 まるで生きているよう 深堀隆介が誘う金魚繚乱の世界 あべのハルカス美術館

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展示風景 右から:『緋霧』2021年 『月窓』2021年 『黄瀬』2021年
展示風景 右から:『緋霧』2021年 『月窓』2021年 『黄瀬』2021年

 一方、金魚がいない作品も。2011年東日本大震災があった年に制作された『美愛』には、金魚がいない。とはいえ水草や金魚がいた痕跡はあり、卵も描かれている。新谷学芸員は「水への恐れや怒りを作家なりに乗り越え、失われた命と生まれてくる命を繊細に表現した作品」と言う。

『美愛』2011年 医療法人社団 博誠会蔵
『美愛』2011年 医療法人社団 博誠会蔵

 この展覧会のための新作『方丈の夢』は、日本の昔ながらの居間で金魚たちが泳いでいる。樹脂の中に描かれた金魚もいれば、畳を「泳ぐ」金魚も。境界線を越えることを試みた作品となっている。新谷学芸員は「作品はもちろんのこと、深堀さんは言葉が秀逸。作品の名前なども併せて楽しんでほしい」と話す。

展示風景 手前:『尾須志勲』2022年 個人蔵
展示風景 手前:『尾須志勲』2022年 個人蔵
展示風景 『方丈の夢』2023年 
展示風景 『方丈の夢』2023年 

■深堀隆介展 水面のゆらぎの中へ
2025年7月5日(土)~9月7日(日)
あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F)
https://www.aham.jp/

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