アメリカのメジャーリーグ(MLB)の試合中のベンチを見ていると、なにやら、口をモグモグさせて「ペッ!」と吐き出しています。
あれは、“ひまわりのタネ”の中身を食べて、殻を口から吐き出しているらしいのですが、日本の野球のベンチでは馴染みのないシーンです。野球どころか、日本じゃひまわりのタネ自体あんまり食べないですよね。でも、アメリカではコンビニでも普通に売っていて、スナック感覚で食べられているらしいんです。
ひまわりのタネって、おいしいのか? ベンチでモグモグして殻を「ペッ!」と吐き出してみたら、どんな感覚なのか? 実際に、野球場のベンチで食べてみることにしました。

今回食べたのは、アメリカにあるDAVID(デイヴィッド)社の塩味なのですが、これがおいしかったんです。ナッツ類のような感じで、殻にまぶしている塩味が強めでのどが乾きそうというのが第一印象。でも、熱中症対策にはいいかもと感じました。


メジャーリーガーは1度に20〜30粒ほど口に入れ、左右どちらかのほっぺたにためるようにして頬張るのだそう。私もやってみたものの、ひと粒ずつならうまく食べられたのですが、30粒入れてみるとほっぺたがパンパンギューギュー。
その状態から、舌先でひと粒ひと粒前歯あたりに持ってきて、殻をパキッと割って中身を食べるらしいのですが、これが結構難易度が高い。
ひと粒ひと粒持ってくるのがなかなかうまくいかないし、前歯と違うところで噛んでもうて、中身と殻が口の中でグチャグチャになるんです。
こういうことをいとも簡単にできるというのは、口の中の大きさと舌先の器用さまでもがメジャー級ってことでしょうか。


中身を食べたら、殻をベンチの床に「ペッ!」。これが、日本の野球で育った私としては、気持ち的にできひんのです。“グラウンドやベンチは神聖な場所”と教え込まれましたから……。
ですが、アカン気持ちを押し殺して、勇気をふりしぼるように……。
「ペッ!……ペッ!……ペッ!」






