2人以上の世帯のパンの購入額で、2024年に4年ぶりに全国1位になった神戸市。そんなパン好きが集まる神戸で、市民の舌をうならせる手作りサンドイッチ店が、事業承継を経て、いま、新たなチャレンジを行っている。
神戸市灘区に本店を構えるのは、1995年創業の手作りサンドイッチ店「マジックパン」。現在のオーナー・山根智治さんは、先代から事業を引き継ぎ、2020年から店を経営。「もともといたお客さんが支えてくれているのもあって、安定的にビジネスができているので感謝している」(山根さん)。
多彩なサンドイッチを取り扱う同店。特にこだわるのは、多くの商品に使っている「たまごサラダ」で、「朝に生卵をゆでて潰して、味付けをしているので、そこは一番手間をかけている」。なかでも売れ筋は「ハムたまご」や「半熟たまご」のサンドイッチだという。


一方、季節のフルーツを使ったフルーツサンドなど、新たな商品にも意欲的に取り組む。土日はこうした目新しいものへの反応が多くなるようで、その辺りにも山根さんはサンドイッチ店経営の面白みを感じるという。
また、猛暑続きで食欲が落ち気味の夏に入り、神戸のコーヒー店のプロデュースを受けて、新たに水出しコーヒーの提供も始めている。
幅を広げているのは、商品だけではない。3年前に六甲アイランド・六甲ライナー「アイランドセンター駅」構内に2店舗目を構えると、今年8月中旬には阪神電車・岩屋駅の近く(中央区脇浜町)に3店舗目を開業した。
六甲アイランド店はサンドイッチのテイクアウト販売専門だが、岩屋の新店舗では「コーヒーをゆっくりと飲みながらサンドイッチを味わえるような店を目指す」「お客さんの顔を見ながら、反応を見たい」と、ランチやカフェ、さらに週末にはバーとしての展開も予定している。

さらなる成長へ事業を拡大し続ける同店だが、ベースはあくまでサンドイッチ。「現在は主に年配の人々に店を支えられているが、今後は学生や社会人など食べ盛りの人にもっと店のサンドイッチを食べてほしい」という山根さんは、「サンドイッチをもっと未来につなぐため、若い人にも食べてもらえるようなサンドイッチを作っていきたい」と今後への意気込みを語った。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より





