10月13日まで開催する大阪・関西万博。158の国と地域・7つの国際機関が参加しており、パビリオン(展示館)を通して世界各国の歴史や魅力を知ることができます。今回は「スペイン」にフォーカスし、同国のアレコレを調査しました。

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フラメンコや闘牛で知られ「情熱的」や「陽気で明るい」というイメージを持つ人が多いであろうスペイン。万博のパビリオンはそんな印象を覆す、深い海の底のような静かな「青」から始まります。
なぜならば、同国は大西洋と地中海に面しており「海洋都巿」としての顔も持っているから。なかでもアンダルシア州にある「アルへシラス港」はヨーロッパとアフリカを海上で結ぶ世界的な物流拠点。欧州連合で4番目に交通量が多く、世界の主要15港のうち「最も効率的な港」と評価されるほどレベルが高いことで知られています。
さかのぼること16世紀、同国は海に面したロケーションと海流・黒潮がアジアからアメリカへの航路を可能にし、約250年にもわたる貿易と文化交流を育んできました。そのため、パビリオンテーマは「黒潮」。建物のデザインも「太陽が海に反射した様子」をイメージしているのだとか。

世界でもトップクラスに優れたビーチが多い国でもあり、国内には環境団体が設けた水質や安全性など4分野33項目にわたる認証基準を満たした「ブルーフラッグビーチ」が627箇所も存在。そのためビーチを利用する際には、海洋都市としての誇りを持つ同国ならではの厳しいルールや法律を設けているそう(地域による)。
【バレンシア州アリカンテ県カルペ】海岸の清掃作業を妨げるため、椅子、ハンモック、ビーチパラソルといった荷物を午前9時前に置く場所取り行為は禁止。
【アンダルシア州カディス県チピオナ】周囲の迷惑になるため、ビーチでの演奏や音楽を流す行為は禁止。
【ムルシア州】周囲への迷惑やゴミが残るため、ビーチでのスポーツは禁止。
他にも「周辺での飲酒禁止」「ビーチや海での排尿を禁止」「ペットの連れ込み禁止」など、スペインにおけるビーチ上でのルールは多岐にわたります。
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スペイン館では、かつて日本の御宿沖で起きたサン・フランシスコ号の乗組員救助や1613年の支倉常長のローマ派遣使節など、「日本とスペイン」の関係にフォーカスした展示も。我々日本人の持つイメージとは違った、意外な一面に触れることができそうです。
(取材・文=つちだ四郎)

※引用元「GREEN SPAIN PLUS」
(編集部注)
※記事の一部におきまして、「GREEN SPAIN PLUS」のサイトから引用させていただいておりましたが、その明示ができておりませんでした。当該サイト、関係者の皆さまに深くお詫びを申し上げます。
※当初、『【テネリフェ島】ビーチの環境を守るため、砂浜を掘ったり「砂のお城」を作るといった遊びは禁止。』という文言を掲載しておりましたが、現在そのような情報はなく、誤りであることが判明したため、該当箇所を削除いたしました。訂正のうえで、お詫び申し上げます。





