「計画立てずに但馬へ来てみるのもオススメ」 後半プログラムも充実の『豊岡演劇祭2025』 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「計画立てずに但馬へ来てみるのもオススメ」 後半プログラムも充実の『豊岡演劇祭2025』

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●河合穂高✕田辺剛(下鴨車窓)
『黄金の森』
場所:豊岡市民会館

道に迷った女性3人が山中で一夜を過ごす密度の高い会話劇で、科学と演劇の融合を志向する渋めの実力派作品。脚本は、岡山大医歯学総合研究科の助教でもある河合穂高氏。「せんだい短編戯曲賞」を受賞した同作を、執筆のプロセスをともにした「下鴨車窓」の田辺剛が演出。本格的な舞台としては初の上演となる。

河合穂高✕田辺剛(下鴨車窓)『黄金の森』

『黄金の森』について、平田さんはこのように語る。

「注目度は静かに高まっており、“隠れ本命”的ポジション」(平田さん)

 そのほかにも、注目舞台が目白押しだ。

●んまつーポス × Unlock Dancing Plaza
『今日という日が一番若い日』
場所:やぶ市民交流広場

宮崎を拠点に活躍するカンパニーと香港のアーティストが再集結。地元シニアを主役にしたダンス作品。

●原田大二郎 × 佐藤正治
『朗読とパーカッションの新世界 ~但馬の旅~』
場所:あさご芸術の森美術館

日本を代表する名作を、圧巻の朗読と魂を揺さぶる音空間で上演。「聴覚」「視覚」すべての感覚を刺激して、子どもから大人までをリアルな創造の旅へと誘う。あさご芸術の森美術館では、宮沢賢治の2作品を上演。公演終演後は、地元の著名人をゲストに、来場者を交えながら「ふれあいアフタートーク」を開催する。

●田村一行/大駱駝艦+豊岡市民舞踏団「但馬鸛鵲楼」特別出演:麿赤兒
舞踏 但馬風土記『城嵜霊湯縁起』
場所:豊岡市民プラザ

舞踏カンパニー「大駱駝艦」の田村一行が、地域の風土からインスピレーションを受け創作した舞踏作品。1300年の歴史を紡ぐ城崎温泉の縁起、時空を超えた旅へと誘う。日常から解き放たれた肉体が描く、唯一無二の“をどり”を体感して欲しい。豊岡市民舞踏団「但馬鸛鵲楼」と大駱駝艦メンバーが共演し、特別ゲストとして麿赤兒が出演する。

 それぞれの演目上演を目前に控え、2人はそれぞれこのように心中を明かした。

「変わったところでは、台湾の『0471 Acro Physical Theatre』が但馬空港の保安検査場を通過した制限エリア(搭乗口先、エプロン)でのパフォーマンス(開演22時:豊岡市役所前ナイトマーケットから連絡バスも運行予定)を実施。さらに、但馬信用金庫で今年発足した演劇部が営業終了後に舞台化。現役の銀行員が出演するという、極めてユニークな取り組みもあります」(松岡さん)

「地元神楽をベースにした『但東さいさい』も、5年目を迎えました。江原河畔劇場では、青年団1991年初演の『S高原から』を上演しますし、市役所前ではナイトマーケットも行われます。きちんと計画を立てるのもいいけれど、これだけプログラムがあると、“計画を立てない”という手もある(笑)」(平田さん)

『豊岡演劇祭2025』は、芸術、地域、テクノロジーが交差する、まさに現代芸術の最前線といえるのではないだろうか。境界を超え新しい表現を追求する13日間の芸術の饗宴は、23日(火)まで。

※ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』2025年9月18日放送回より

☆☆☆☆☆

『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 12:30~12:54
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp

『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

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