神戸に今春誕生した新アリーナで、18日、警察、消防、施設運営者によるテロ対処合同訓練が行われました。

神戸のウォーターフロントエリアに、今年4月に誕生した、ジーライオンアリーナ神戸。すでに様々なイベントで活用されていますが、10月からはここをホームアリーナとするバスケットボール・神戸ストークスのBリーグ2部(B2)ホームゲームが頻繁に開催されたり、マライア・キャリーをはじめ多くのアーティストのライブなども予定されています。
このたび、不特定多数の人が集まる施設でのテロ事件発生を想定して、新アリーナでは初めて、兵庫県警察(神戸水上警察署・東灘警察署・葺合警察署・通信指令課・機動隊)、神戸市消防局(神戸市水上消防署・神戸市消防局本部機動中隊)、神戸ストークスを運営する株式会社ストークス、施設の運営を担う株式会社One Bright KOBEによる合同訓練が催されました。
一般市民を含む約260人が参加した訓練では、プロバスケットボールの試合開始前に観客を装った不審者の男が、観客席で足もとに置いた紙袋を傘で突き刺し、有毒な化学物質を巻いたという想定のもとで実施。


施設スタッフ、警備員、警察官が連携して不審者を制圧すれば、有毒物質により目やのどに痛みを訴えて倒れた人が出た際には、館内放送やスタッフの誘導などで観客を直ちに避難。防護服を着た警察・消防の専門部隊が、被害者の救護、不審物の処理や除染に当たる手順をしっかり確認するなど、各所が連動して対応していました。


訓練後、神戸水上警察署の清原克三署長は、「今後、大小さまざまなイベントが神戸で開催されることを踏まえると、テロの標的になることは否定できない状況。その意味で、実際の現場で活動する消防さんの参加はもとより、一般市民の方とともにできた意義は大変大きく、危機管理意識や対応要領等を共有できたと思っている。今後も官民一体となった同種訓練を積極的に行い、有事の際の迅速・的確な連携を図っていきたい」と述べました。






