完成した家を並べると、「街」が完成。結依ちゃんは「にじのまち」と名付けた。そして出来上がったお菓子の家をみんなで好きなだけ口に運んだ。明るい笑い声が室内に響いた。


結依ちゃんの母親は「入院中は1週間高熱が続くこともあり肌も荒れることがあった。よく食べる子なんですけど、味覚がわからなくなったようで、まったく食べられず、体重も減ったことがありました」と振り返り、友だちと笑いあう結依ちゃんの姿をあたたかく見守った。

同じく作業を見守った吉岡理事長は「小児がんは、半年から1年ほどの入院治療の後、通院による治療が続く。通院の間隔はだんだん長くなるのが一般的ですが、再発管理だけではなく、数年後から数十年後に現れる合併症なども考えて、病院によってフォローアップの期間を決め、それが長期に渡るケースが多いのが現状だと思います」。そして「心配がぬぐい切れない様子の結依ちゃんのお母さんも、みんなが集まってのイベントに勇気をもらい、2年前の自分に『こんな日が来るよということを教えてあげたい』と仰っていました」と話した。

お友だちと「にじのまち」を完成させた結依ちゃんは「よかった」と笑顔。あれ、お気に入りという滑り台、食べてないよ?「最後に食べる」と笑った。






