バレーボール・SVリーグ女子のヴィクトリーナ姫路に、今夏から加わったのが、女子日本代表のアウトサイドヒッター・野中瑠衣(のなか・るい)選手です。期待の即戦力の1人が、SVリーグ開幕を前に、新天地での意気込みなどを語りました。

秋田県秋田市出身の野中選手。県立秋田北高校を経て、2019年から日立Astemoリヴァーレ(現、Astemoリヴァーレ茨城)でプレーし、チームの主軸に成長。昨シーズンのSVリーグではレギュラーシーズン37試合、プレーオフ(クオーターファイナル)2試合に出場し、通算317得点を記録。アタック決定率(39.3%)やサーブレシーブ成功率(43.4%)など、攻守に安定した数字を残しています。
その活躍が認められ、今春、日本代表に初選出。メンバー発表会見での自己紹介では、「かわいいだけじゃ、だめですか?」と、アイドルグループ「CUTIE STREET」の人気曲のフレーズを使って挨拶するなど、その明るいキャラクターでも大きな注目を集めました。
このたびヴィクトリーナに移籍加入した経緯について、野中選手は「自分がレベルアップできる環境だったり、求められていることなどが一番フィットしたのが大きかった」と明かします。
チームからは「粘り強いレシーブとバックアタックの精度が高い、攻守両面で活躍できる万能型のスパイカー」とプレーの特徴が紹介されましたが、野中選手自身も、持ち味とするのは「オールラウンドなプレー」。ただし、姫路では「ポジションを今シーズンから変えて、いま取り組んでいる。ディフェンス、プラス得点力というところが求められている。チームが勝つために、より得点をとることにもフォーカスしていきたい」と、新たなチャレンジを行っています。

野中選手は、先に述べた「かわいいだけじゃ、だめですか?」の挨拶や、バラエティー番組での露出などで、SNSでの反響も大きく、パーソナルな一面が注目されている選手です。一方で、「反響で、いいものもあれば、そうではないものもあり、そういった声をけっこう私は繊細にとらえてしまうところがあり、(SNSは)あまり得意な分野ではなかった」と素直な思いも吐露します。
それでも、SNSからの情報発信は、バレーボール選手をはじめ、アスリートにとっては重要なツールの1つ。「情報収集の場がSNSだったりするので、積極的にそういう部分で自分も活動していきたい」とコメント。野中選手は今夏から新たに自身のファンクラブも立ち上げましたが、「常日頃私を応援してくださっているコアなファンのために、より私を理解してくださったり、交流する場を設けることで、もっと密な関係というか、バレーボールをもっと楽しんでいただければ」と、その意図を明かしました。
姫路でのお披露目となった9月11日、12日のプレシーズンマッチで、野中選手は先発組で活躍し、勝利に貢献。「本番のリーグが始まる前にホームの感覚をつかめたのは、ものすごく自分の中では大きいこと。試合をするなかで、新たなチームの収穫や課題がすごく見つかったし、チームの雰囲気もよりわかった」と、ホームでの実戦はかなり有意義なものになっていたようでした。






