
かつて地上にあった広電の駅前停留所はすっかり整地され、今後は駅前駐車場になる予定。そして旧路線は封鎖され、「猿猴橋町」停留所なども廃止になりました。

では、新しい駅前大橋ルートを走る電車に、「広島駅」から乗り込んでみましょう。2階のホームを出て40パーミルのスロープを下りながら、すぐに猿猴川を渡っていきます。広島は中心部がデルタ地帯にあるため、これよりいくつもの川を渡ります。


次の「稲荷町」は、以前は広島駅から左に迂回して4つ目の停留所でしたが、新ルートでは直進して1つ目になります。この駅前大橋ルートの短絡線ができたことで、広島駅と中心街の紙屋町までは所要11分が7分となり、4分ほど短縮されました。
広島は今年、被爆から80年を迎えましたが、広電は被爆した3日後の焼け野原の時から市内中心部で運行を始め、しばらくは運賃もとらなかったというエピソードも残っています。そして、そのときに走っていた被ばく電車が、今も4両が現役で走っているのにも驚きです。
ほかにも元京都・大阪・神戸の市電や、ドイツから来た車両などが単行で走ってオールドファンを喜ばせます。その一方で、3連接の超低床車も抜群の加減速で市内を走り抜けています。






