そのなかでひときわ目に付くのは、2つのラッピング電車です。1つは、広島港行の5100形超低床車・グリーンムーバーマックス、「広島東洋カープフルラッピング電車」。もう1つは、9月から登場した、3連接の3950形、広島の食の魅力をアピールする「OK!!広島(おいしいけぇ、ひろしま)ラッピング電車」。こちらには地元出身の奥田民生・吉川晃司の顔が大きく描かれているんです。

広島駅と市内各地や宮島を結び、1日15万人を運ぶ広電。運賃は全線均一で240円です。人口100万以上の都市なのに地下鉄が走らない広島(※アストラムラインの地下区間を除く)。川に囲まれたデルタ地帯で地下鉄工事は難しかったと言われており、路面電車が市民の足としてなくてはならない存在となっています。

市内中心部ではほぼ200メートルごとに停留所があるため、お急ぎの方にはおすすめできません。しかし、「走る電車の博物館」と言われるほど在籍車両は多岐に渡り、次はどの車両が来るのかと待っているときのわくわく感は、鉄道ファンにはたまりません。
この秋、国内初の駅ビル2階乗り入れの新ホームと新路線とともに、新たなスタートを切った広島電鉄をぜひ体感してほしいものです。(羽川英樹)




