人手不足が深刻化する令和 雇用より「委託」が生産性アップのカギ? “イマドキ現場運営術”とは | ラジトピ ラジオ関西トピックス

人手不足が深刻化する令和 雇用より「委託」が生産性アップのカギ? “イマドキ現場運営術”とは

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 少子高齢化や働き方改革の影響により、飲食・小売・観光業界では慢性的な人手不足が続いています。こうした状況を背景に、従来の「正社員」や「派遣社員」にとどまらず多様な働き方を模索する動きが加速していますが、なかでも注目されているのが、「業務委託型」の導入だといいます。これは、企業が直接雇用するのではなく、業務の一部を外部に委託する形態であり、働き手は契約に基づいて特定の業務を請け負う仕組みです。近年では、飲食店や小売店などの店舗運営において、この形態を採用するケースが増えています。

 企業側にとっては、人件費や採用コストを抑えながら、多様な人材を現場に迎え入れやすくなるメリットがあります。一方、働く側も自分のペースで業務に携われるため、ライフスタイルに合った働き方を実現しやすく、業務委託には柔軟な働き方を可能にする利点があります。詳しい話を、株式会社ベルーフの取締役営業本部長・野尻さんに話を聞きました。

(左から)パーソナリティーの田中大貴、株式会社ベルーフ 取締役営業本部長・野尻氏、パーソナリティーの林歳彦

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 同社は業務委託型の店舗運営を積極的に推進しており、小売業界に特化した人材サービスのほか店舗展開や催事を開催。独自の育成体制も整備しているのだとか。また、業務委託による人材活用には、現場の生産性向上という側面もあるといいます。

「スペシャリストに任せて優位性を高めることで社員は自分のコア業務に専念でき、生産性の向上が期待できます。その上で、業務委託スタッフの配置には『適材適所』がポイントとなります。短所にスポットを当てるよりも、長所を伸ばすことが大切だと考えています」(野尻さん)

 しかしながら、この仕組みには課題も残されているそう。契約形態の違いから労働条件や安全管理の面で不透明な部分が生じやすく、責任の所在が曖昧になるケースも指摘されています。

 人材の定着・育成の難しさも課題とのこと。「最近は働き方そのものが変わってきた。掛け持ちが当たり前になったり、時給の高い職場があるとすぐ辞めてしまったりする人も多い」と野尻さんは明かします。

 こうした状況において、人材確保のポイントについて問われた野尻さん。「新しい人材の採用よりも今いる従業員の定着」と強調します。そのためのモチベーション維持の取り組みとして、接客調査に基づきスタッフを表彰する制度などが紹介されました。

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 人材不足や雇用リスクが叫ばれるこの時代。「外部に任せる」という発想は単なる効率化ではなく「価値創造」につながるのかもしれません。

※ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2025年9月22日放送回より

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