元日本代表FW岡崎慎司氏が理事 FC BASARA HYOGO 初の「地決」でJFL昇格へ挑む | ラジトピ ラジオ関西トピックス

元日本代表FW岡崎慎司氏が理事 FC BASARA HYOGO 初の「地決」でJFL昇格へ挑む

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 兵庫県からJリーグ入りを目指すサッカークラブの1つで、サッカー元日本代表FW岡崎慎司氏が理事を務める、FC BASARA HYOGO(バサラ兵庫)。トップチームが2023年に産声を上げてから3シーズン目となる今年、Jリーグへの登竜門となるJFL(日本フットボールリーグ)参入をかけた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(「地決」)に初めて出場することになりました。いよいよ7日からはじまる1次ラウンドを前に、選手やスタッフにここまでの思いや、地決への意気込みを聞きました。

FC BASARA HYOGOの選手たち ※2025年10月29日撮影(写真:ラジオ関西)

 その前に、今シーズンのバサラ兵庫の戦いを振り返ります。昨年までJ1でプレーしていたGK清水圭介選手(加古川市出身、神戸・滝川第二高校卒)とMF中坂勇哉選手(アカデミー時代からヴィッセル神戸で15年プレー)を獲得するなど、戦力を整備。シーズン途中にもドルトムント(ドイツ)やセレッソ大阪、アジアのクラブを渡り歩いたMF丸岡満選手を補強。天皇杯では兵庫県代表になり、関西リーグ1部では当初、首位を快走していました。

 しかし、リーグ戦の第10節で初黒星を喫すると、続く第11節で首位争いを繰り広げたアルテリーヴォ和歌山との直接対決にも敗れ、第12節には県内の宿敵・Cento Cuore HARIMA(チェント・クオーレ・ハリマ)にスコアレスドロー。この3試合で勝点を落としたことが響き、最終的には和歌山と得失点わずか1の差で、リーグ制覇と地決行きを逃す事態に。

 そのショックは選手、スタッフに大きなものがありましたが、それでも、最後の地決切符がかかった10月の全国社会人サッカー選手権大会でチームは奮起。5日間連続で試合を行う過酷な日程、エースFW松原大芽選手の負傷離脱という苦難を乗り越え、接戦を次々とものにし、決勝に進出。優勝こそ逃すも、上位3チームに与えられる地決出場権を獲得しました。

「リーグ戦が終わって『ああ、届かなかったか……』という思いで、その日(最終節)はすごく悔しい気持ちがあった。でも、試合が終わって、オフ明けからはみんなが全社モードになり、『全社で結果を出して地決に行くんだ!』と、強い気持ちを持って、しっかり切り替えて練習できていた」と述べるのは、守備の要、GK清水選手。「(リーグ戦後に)『まだまだ挑戦できる機会はあるから』と慎司さんらしい言葉をいただいた。僕自身は全社に向けてスイッチが入った瞬間でした」と、岡崎氏からの助言も大きな力になったといいます。

GK清水圭介選手 ※2025年10月29日撮影(写真:ラジオ関西)

 MF中坂選手は、「チームとしてもそうですが、個人としても上に行きたいという選手が、ここにはたくさんいると思う。全社でチーム的に雰囲気は悪くなかった。地決切符を勝ち取れたのは、チームにとっても個人個人にとっても自信になった」と話します。

MF中坂勇哉選手 ※2025年10月29日撮影(写真:ラジオ関西)

 チームを率いる柏木佑介監督は、「エースが(負傷で)いなくなったが、(彼のためにと)チームが1つにまとまったのかなと思う。今まで出番がなかった選手が出たとき、こっちが思ってる以上のことをやってくれたことで、チームの一体感もより高まった。それ(チーム力)が、5日間連戦の全社で、日に日に増しているのは、誰が見てもわかった。うまく流れをつかめたと思う」と団結力を評価。

 シーズン途中では、チーム内で意識や強度の違いも見られ「お互いが遠慮しがちなところがあった」と振り返る指揮官。「けがをさせてはいけないけれども『もっと強く行っていいんだよ』という話をして、今まで自重していたところがなくなった。身体をぶつけ合ってわかり合えたというのもある」と、強度の高さを統一できたところをチームの成長した点に挙げます。

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