青く幻想的な光、まるで無数の蛍が舞うようなさまは、星が降りてきたようにも見える。

京都の名刹・青蓮院門跡(京都市東山区)で、5年ぶりに夜間拝観とライトアップが始まった。12月7日まで。


青蓮院は、比叡山延暦寺を本山とする天台宗の「京都五ケ室門跡」の一つ。
門跡とは門主(住職)が皇室、あるいは摂関家によって受け継がれてきた寺院。明治維新まで皇族・公家が住職を務めていた。その後、明治政府の神仏分離令に伴う廃仏毀釈(きしゃく)により、門主の親王は全て門主を辞めさせられ、僧籍も剥奪された。この結果、皇室と仏教は分離されたが、東伏見慈晃門主(82)は上皇さまのいとこにあたり、青蓮院は今も皇室とのつながりが持つ。




毎年、春と秋に行われている夜間拝観とライトアップは1996(平成8)年に始まり、今回で49回目。新型コロナウイルスの影響と、宸殿(しんでん)大屋根の瓦葺き替えと大玄関・長屋門の保存修理事業のため、2020(令和2)年から今春まで中止していた。


境内では天然記念物の大クスノキや竹林など、全域を約1000の照明器具(LEDを含む)で照らす。
また、京都の香の老舗・松栄堂がプロデュースする5種類の香りで演出する。



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