神戸市は、夜の観光需要を高めようと「ナイトタイムエコノミー」の推進に力を入れています。花火やライトアップなど、夜の見どころが増える時期を迎えるなか、市は滞在時間を延ばし、宿泊客の増加につなげたい考えです。
市によりますと、神戸を訪れる観光客のおよそ7割が日帰りで、宿泊客の割合が低い状況が続いています。観光調査では、日帰り客の平均消費額が約9000円に対し、宿泊客は4万7000円ほどとされ、経済効果に大きな差があるということです。このため市は、夜に楽しめる内容を増やすことで、観光滞在を促したいとしています。
こうした取り組みの一つとして、市は市内のバー文化に着目した「KOBE BAR MAP」を作成し、194店舗を掲載。回遊しながら楽しめる環境づくりを進めています。JR西日本と連携したデジタルスタンプラリーも行っていて、市内の複数の店舗を巡る取り組みを支援しています。
また今年度からは、夜のイベントを後押しする「ナイトタイムエコノミー推進事業補助制度」を新たに導入し、「神戸、ナイトカルチャー見本市」や「日本酒ゴーアラウンド神戸2025」など15件の企画を採択しました。
市が情報をまとめて紹介するサイト「コウベdeナイト」では、摩耶山・掬星台の夜景スポットのほか、市内各地の夜間イベントやバー、ジャズの楽しみ方などを発信していて、観光客だけでなく地元の人からも関心を集めているということです。
神戸市の担当者は「夜の神戸には昼とは違う魅力がある。多様な楽しみ方を知ってもらい、まちを歩いてほしい」と話していて、市は、夜間の需要を取り込むことで地域のにぎわいにつなげたいとしています。
※ラジオ関西『サンデー神戸』より






