坂の多い街・神戸。歩くたびに新しい景色や物語に出会える坂道は、この街ならではの魅力です。
そんな神戸の坂をアイドルと一緒に歩きながら紹介していく連載「神戸スキップ坂」。第4回は、神戸市須磨区にある「たぬき坂」をピックアップ。
今回は、山田菜々さん(元NMB48、元SKE48)がプロデュースする関西発のアイドルグループ「すべての瞬間は君だった。」の岸田雅さん・恋鈴かさねさんと一緒に散策してきました。

舞台は山陽須磨駅から歩いてほんの数分。住宅地へと続く細い坂道が、「たぬき坂」です。
駅のホームからでもその斜度がよく分かり、遠目には階段に見間違えるほどの急傾斜。最大で40%を超えるといわれ、「須磨で一番の急坂」と呼ばれることもある名坂です。

道幅は約1メートルと狭く、全長は200メートル以上。地元の人たちにとっては日常の通学・通勤路ですが、初めて訪れる人の目には驚きいっぱい。今回の撮影でも、お二人は坂を前にして「思ったより長い!」と、つい失笑してしまうほどです。
「高校時代、通学路に大きな坂があって、自転車でいつも友だちに置いていかれていました!」

たぬき坂を見て、恋鈴さんが真っ先に思い出したのが学生時代の体験。遅れがちな自転車、息を切らしながら登った坂道……。 日常の中で忘れていた記憶が、急な傾斜とともに戻ってきたようです。
たぬき坂のすぐそばには、「きつね坂」という別の急坂があります。この2つの坂はセットで語られることが多く、名前の響きも相性抜群。
きつね坂の由来には江戸時代の話が残っており、当時、このあたりは山間部で、キツネが多く姿を見せていたと言われています。一方、たぬき坂の名前の由来は明確には分かっていませんが、隣の坂と対になるよう名付けられたと考えられています。





