斎藤・兵庫県知事 2025年を回顧 震災の教訓を次世代へ「若い世代がチャレンジしやすい環境を」

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 兵庫県の斎藤元彦知事は11日、ラジオ関西の生放送番組に出演し、この1年を振り返った。2025年は阪神・淡路大震災から30年の節目で、教訓の継承と次の災害への備えが課題となる中、「ひょうご安全の日のつどい」や「創造的復興サミット」を通じ、災害前より良い社会をめざす「創造的復興」の理念を発信し、「震災の経験と教訓を次の世代にしっかりと継承していく思いを共有することができた」と述べた。また斎藤県政の柱となる若者・Z世代への支援について、引き続き重点を置いて取り組んでいく方針を示した。

2025年を振り返る斎藤元彦兵庫県知事(2025年12月11日 ラジオ関西で)

 防災の全国的な強化に向け政府による「防災庁」設置について、人と防災未来センター、世界最大級の耐震実験施設E-ディフェンスなど、日本有数の防災拠点が集積している強みを生かし、「兵庫に地方機関を誘致したい」と意欲を見せた。「関西に置くことが、東京で首都直下地震が起きたときのバックアップ機能につながる」と説明した。

 一方、知事が最も力を注いだのが、若者・Z世代を支える環境づくり。「若者・Z世代応援パッケージ」を県政の柱に据え、高校生「海外武者修行」プロジェクトの拡充、県立学校のロッカー整備や県立大学の無償化などを実施した。「若い世代がチャレンジしやすい環境を作っていく」とし、奨学金返済支援制度を通じて、県内の中小企業の人材確保にもつなげていく。

 さらに、兵庫県は全国初となる不妊症などの支援に特化した条例を施行した。斎藤知事は「結婚や出産はそれぞれのライフスタイルの選択だが、大事なのは子どもを生み育てたいがなかなか恵まれないという人に対する支援をどうするか」と指摘。仕事と治療の両立を含め、若い世代が安心して将来設計を描ける社会づくりを進めていく姿勢を見せた。

斎藤元彦兵庫県知事(2025年12月11日 ラジオ関西で)
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