カボチャ食べるのはなぜ? クリスマスの由良って本当?「冬至」に関する“アレコレ” 有識者に聞いた

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 きょう、12月22日は「冬至」です。冬至とは二十四節気の22番目で、次の節気である小寒の前日、翌年1月5日頃までを指します。1年の中で最も昼の時間が短く夜が長くなる日であり、これを境に少しずつ昼の時間が長くなり季節は春に向けて動きはじめます。また、陽の気が回復する「始まりの日」であると考えられており、“一陽来復”ともいわれ「よくないことが続いたあとはやがて良い方向に向かう」という意味でも使われます。

 古来より「太陽の力が再生する日」とされてきた冬至に関するアレコレを、カレンダーメーカー「暦生活」の担当者に聞きました。

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●実はクリスマスの由来だった?

 古くから人々は厳しい冬を迎えると太陽の復活を願い、さまざまな祭りを行うことでそのエネルギーを取り込もうとしてきました。この考え方は、現在のクリスマスとも結びつきがあるといわれています。かつて太陽は神として捉えられており、冬至の日は太陽の光が最も弱まりそこから再び力を取り戻していくと考えられていたとか。キリスト教が広まる以前のヨーロッパにも冬至の頃に太陽の復活を祝う祭りがあり、のちにキリストの「誕生」を祝う行事(クリスマス)がこの時期に重ねられたとされています。こうして、「太陽の復活」と「キリストという“光”の誕生」とが象徴的に結びつけられるようになったそうです。

●かぼちゃを食べるのはなぜ?

 かぼちゃの中身の鮮やかな色は太陽を思わせる色をしています。この日にかぼちゃを食べるのは「陽の力を補う」という意味合いがあります。ほかにも、昔から冬至の日にかぼちゃを食べると風邪をひかないといわれてきました。

 また、「運(ん)を取り込む」という考え方から“ん”のつく食べ物を食べるとよいとも。中でも“ん”が2つ入るものは「冬至の七種」と呼ばれ、特に縁起がよいとのこと。「なんきん(かぼちゃ)」「ぎんなん」「にんじん」「きんかん」「かんてん」「うんどん(うどん)」がそれにあたります。

●柚子湯に入る理由

 カボチャと同じく太陽を想起させる柚子を湯に浮かべ、その湯に浸かることで風邪をひかず無病息災で過ごすことができると信じられてきたからとのこと。

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 これからやって来る春に思いを馳せ、今日の冬至は昔ながらの「ならわし」にのっとり過ごしてみるといいかもしれません。

(取材・文=堀田将生)

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