1969年「黒猫のタンゴ」大ヒットで巻き起こった昭和の子ども歌手ブームと、聴いておきたい名曲たち

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 昭和歌謡、昭和ポップスにスポットライトを当てたラジオ番組『中将タカノリ・橋本菜津美の昭和卍パラダイス』(ラジオ関西)が、昭和時代に子どもが歌ってヒットした楽曲を特集しました。

 近年にも芦田愛菜さん、鈴木福さんの『マル・マル・モリ・モリ!』(2011年)、Foorinの『パプリカ』(2018年)がヒットした例がありますが、番組パーソナリティーの中将タカノリさん(シンガーソングライター・音楽評論家)によると、昭和ではもっと多くのヒットがあったそうです。数々の子どもが歌った楽曲を聴きながら、その独得の魅力について橋本菜津美さん(シンガーソングライター・インフルエンサー)と語り合いました。

昭和に巻き起こった子ども歌手ブームと子ども歌手たちのその後(画像はイメージです)

 番組が1曲目に紹介したのは、皆川おさむさんの『黒猫のタンゴ』(1969年)。

「黒猫のタンゴ、タンゴ…」というフレーズが耳から離れない大ヒット曲ですが、この曲は実に先にイタリアで大ヒットした曲で、皆川おさむさんの叔母さん、皆川和子さんが主宰するひばり児童合唱団に日本語版リリースのオファーが来たことからこのバージョンが生まれました。

 皆川さんは当時6歳。中将さんによると、皆川さんは音楽ジャンルの「タンゴ」なんて知らず、猫の名前のことだと思っていたそう。ですが、その無垢さがハマったのか、『黒猫のタンゴ』はオリコン・ウイークリーランキングで14週連続1位、セールス230万枚とも260万枚とも言われる大ヒットを記録。当時の新聞では、音楽業界で皆川さんにあやかった子ども歌手ブームがおこったと報じられていたと、中将さんは番組内で述べていました。

 皆川さんはその後も『サッちゃん』(1970年)を歌うなど活躍しますが、声変わりを期にドラマーに転向。グラフィックデザイナーを経てひばり児童合唱団を継承。2008年にはアニメ『ケロロ軍曹』(テレビ東京)のエンディングテーマ『ケロ猫のタンゴ』を歌い再注目されますが、残念ながら昨年7月23日に慢性腎不全で62歳で亡くなりました。

 2曲目は、森あきよさんの『ドラネコのゴーゴー』(1970年)。

『黒猫のタンゴ』のヒットを期に巻き起こった子ども歌手ブームの代表的な存在で、「『黒猫のタンゴ』のアンサーソング」としてPRされました。

「イントロの『黒猫をやっつけろ!』という叫び声からすでに滑舌が悪くて聴き取りにくいですが、6歳なので仕方ないですね。それも一つのカワイイ魅力になっています」(中将さん)

 森さんのその後の芸能活動については明らかにされておらず。中将さんによると、SNSで発信を行っているといいます。

 3曲目は、兄弟ユニット、フィンガー5の『恋のダイヤル6700』(1973年)。

 その前のシングル『個人授業』(1973年)で大ブレイクを果たしたフィンガー5ですが、このときセンターだった晃さんは12歳、妙子さんは11歳という若さでした。

 ただしレコードデビューは1970年、ステージではさらに若い頃から活躍する“ベテラン”で、「歌も大人顔負けのクオリティーだった」(中将さん)。ちなみにお手本にしていたジャクソン5も子どもの頃から活躍した兄弟ユニットで、マイケル・ジャクソンは5歳からステージに立っています。

 4曲目は、原田潤さんの『ぼくの先生はフィーバー』(1978年)。

 水谷豊さん主演の学園ドラマ『熱中時代』(日本テレビ)の主題歌で、オリコン20位のスマッシュヒットになった曲です。

「米津玄師さんがFoorinの『パプリカ』を手がけたように、子ども向けの楽曲も実は流行を大きく反映しています」(中将さん)

 この曲も当時流行していたディスコ風のユニークなアレンジで、2024年に終了した『世界一受けたい授業』(日本テレビ)のテーマソングにも使用されたことから広い層に知られていると、番組内で紹介されました。

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