東日本大震災から15年。時間の経過とともに、風化への危惧もある。
花崎さんは、「復旧・復興に向けてよく引き合いに出されたのが、やはり阪神・淡路大震災だった」と話す。
東北の被災地の復旧や復興のロードマップの参考として、生まれ変わった神戸の美しい街並みを映像を通じて目にした。
阪神・淡路大震災の被災地は発生5年後の2000年に仮設住宅が解消されたことを知り、『こちら(東北の被災地)もわずか5年程度で復興できるのだろうか』と思っていた」と振り返る。
深刻な津波被害に見舞われた東日本大震災の被災地は、神戸や阪神間とは地形が異なり、低い土地の嵩上げや高台の住宅用地、防潮堤の整備などに時間がかかった。
岩手県内で最後に仮設住宅が退去されたのは、震災から10年後の2021年の3月だった。このため転出者も多く、地域や町内会はかつての賑やかさを失ったという。
花崎さんは、「復興を目指して新しい街づくりを進める中で、果たして一つ一つの選択が正解だったのかはわからない。しかしその一方で、中高生が避難所の運営訓練を行ったり、主体的に伝承活動を行ったりする姿も見られた。これからの社会を担う世代に、着実に防災意識が一歩一歩繋がってきた15年だった」と評価する。




