かつて宝塚ファミリーランドがあった地に建つ宝塚市立文化芸術センター(たからば・兵庫県宝塚市)で、企画展「みんなでつくる宝塚コドモ博」が開かれている。ファミリーランドの記憶を写真や資料で振り返るとともに、美術家・藤浩志の、使われなくなったおもちゃを素材にした作品を展示する。2026年4月12日(日)まで。

宝塚ファミリーランドには、遊園地や歌劇だけでなく、動物園、植物園、昆虫館、そして50メートルプールがあった時代やサーカスが来たことも。親子3代が楽しめる場だった。2003年にその歴史に幕を閉じたが、その跡地、植物園があった辺りに、現在宝塚市立文化芸術センター(たからば)が建っている。「みんなでつくる宝塚コドモ博」は、過去と今、そして未来を繋ぐ展覧会。「この場所について、今のこども、かつてのこどもにも知ってもらいたいとの思い」から企画された。
会場に足を踏み入れると、「かつて」のこどもたちは、思わず「懐かしい!」と声をあげる。宝塚ファミリーランドの写真や園内マップ、絵葉書、パンフレットなど、これまで保存されてきた資料が展示されている。

「昆虫館のスタンプが私の一押しです」と担当学芸員。月替わりだったというスタンプは、昆虫の細部まで表現されている。「古書店で売られていた」そうで、年代はわかっていないものが多い。とはいえかなり古いもので、これほどいい状態で残っているのは貴重だという。昆虫館の広報誌にも同じデザインのイラストが使われていることもあり、「研究施設」としての顔を感じとることができる。

「過去」のコーナーの次は「今」。圧倒的な存在感のカラフルな巨大恐竜が目に飛び込んでくる。よく見るとおもちゃのパーツで作られている。その周りを彩るのも「いらなくなったおもちゃ」。美術家・藤浩志の作品だ。藤さんは、いらなくなったおもちゃを交換するシステム「かえっこ」の発案者として知られる。かつてのおもちゃは植物由来で、役目を終えたら土に還ったが、今はプラスチック製が多く、大量のゴミとなる。会場に並ぶ大量の「おもちゃ」は、1度はもう遊ばなくなったものだが、視点を変えれば作品の材料になる。藤さんは「展示を楽しみながら、何かを感じ取ってもらえれば」と話す。







