兵庫県の斎藤元彦知事が9日、ラジオ関西の生放送に出演し、地域活性化に向けた取り組みについて語った。土地利用の規制緩和とスポーツの活用という、県政の方向性の一端を示した。

土地利用について、県では4月から市街化調整区域の規制緩和を開始した。人口減少が進む中、これまで開発が制限されてきたエリアの活用を促す狙いがある。
市街化調整区域は、高度経済成長期に乱開発を防ぐ目的で導入されたが、近年は空き家の利活用や企業立地の妨げとなるケースも指摘されてきた。
県は見直しの一環として、加西市で区域区分(市街化区域と市街化調整区域に分ける制度)を廃止。県の許可を必要とせず、市が主体となって土地利用を判断する仕組みに移行した。県内では初の取り組みとなる。
斎藤知事は「これまで制度によってチャンスを逃してきた面もある」とした上で、「加西市さんが実情をよく知るなか、柔軟にスピード感を持って判断できるようになる」と述べた。
一方で、農地や山林については「しっかり保全することが前提」とし、開発と環境保全の両立を図る考えを示した。
こうした“ハード面”の見直しに加え、“ソフト面”ではスポーツを活用した地域づくりも進める。
県は4月、官民連携でスポーツによる地域活性化を図る「ひょうごスポーツコミッション」を設立。アスリートやスポーツ団体、自治体、企業などをつなぐハブとして、にぎわい創出や人材育成を担う。
具体的には、子ども向けの体験機会の拡充や指導者育成のほか、大会誘致やスポーツツーリズムの推進などに取り組む。
斎藤知事は、フィギュアスケートの坂本花織選手や、阪神タイガース、ヴィッセル神戸、神戸ストークス、コベルコ神戸スティーラーズといった県内の選手・チームの活躍に触れ、「WBCやオリンピックもそうだが、スポーツはみんなが盛り上がるもの。それを地域の活性化につなげるため、県内のさまざまな場所で選手に指導に来てもらうなど、子どもたちのスポーツを応援していきたい。これは官民連携でやっていくのがすごく大事」と述べた。
さらに、若い世代だけでなく高齢者がスポーツに親しむことの重要性にも言及。2027年に関西で開催されるワールドマスターズゲームズにも触れ、スポーツを通じた県内の活性化に期待を寄せた。
規制の見直しによる土地活用の促進と、スポーツを通じたにぎわい創出。兵庫県はハードとソフトの両面から、地域の活力向上を図る。







