「駅で買って列車の中で味わうもの」というのがこれまでのイメージだった“駅弁”。インバウンド需要の回復や2025年の大阪・関西万博を背景に、日本独自の「駅弁文化」を海外へ発信しようとする動きが出てきているといいます。詳しい話を、まねき食品株式会社(兵庫県姫路市)に聞きました。
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価格帯や内容の充実により、これまでの「手軽な旅の食事」から「地域の魅力を凝縮した一品」へと認識されつつある駅弁。例えば同社の「究極の神戸牛すき焼きえきそば」「たけだの穴子めし」は、大阪・関西万博にて国内外の来場者の注目を集めました。
こうした反応を受け、同社は今年1月にフランスのパリ中心部に常設店・MANEKI BENTOをオープン。現地では「すき焼き弁当」「鮭の西京焼き弁当」「鶏の唐揚げ弁当」など、日本で親しまれてきた味をあえて大きくアレンジせず提供。地域に根差した駅弁の味をそのまま届けることを大切にしているといいます。
「揚げだし豆腐の餡かけ弁当」といったヴィーガン対応メニューも用意。多様な食文化や宗教的背景に配慮しながら、日本の弁当文化を伝える工夫も重ねています。出来立てで温かいスタイルも好評を得ているようです。

一方で「保存性」という大きな課題も。同社では冷凍技術を活用した商品開発にも力を入れ、新工場の建設も進行中だとか。将来的には工場見学や併設レストランを通じ、次世代を担う子供たちに駅弁文化を伝える拠点づくりも構想しているとのこと。
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近い未来、海外で駅弁を知った人がいつか本場の味を求めて日本を訪れる……というようなサイクルが生まれるかもしれません。

(取材・文=洲崎春花)
※ラジオ関西「谷五郎の笑って暮らそう」2026年2月22日放送分より





