特定抗争指定暴力団・六代目山口組の中核組織「弘道会」の神戸市内にある施設前で2019年、弘道会系組員が銃撃された事件で、殺人未遂と銃刀法違反の罪に問われ、一審で無罪を言い渡された「山健組」組長・中田浩司被告(67)の控訴審で、大阪高裁は5月12日、一審・神戸地裁判決を支持し、検察側の控訴を棄却した(検察側は一審で懲役20年を求刑)。
事件をめぐっては、凶器や指紋など 直接、結びつける証拠がなく、裁判の争点は被告が犯人かどうか(犯人性の有無)だった。
中田被告は全面的に否認。「全て間違っている。私は犯人ではない」と主張していた。
一方、検察側は防犯カメラがとらえた人物と、事件当日の被告の服装が一致していたなどと指摘し、「全ての証拠を総合的にみると犯人だと合理的に推認できる」と主張していた。
二審・大阪高裁は、防犯カメラの人物と被告は同じブランドの服を着ていたが「流通量が多く、被告本人とは断定できない。被告が犯人である可能性は高いが、別人が犯人である可能性も否定できない」などとした一審判決を支持し、中田被告を無罪とした。
判決を受け大阪高検は「判決内容を精査した上で適切に対応する」とコメントした。


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中田被告は2019年8月21日午後6時すぎ、神戸市中央区の弘道会関連施設前で、軽乗用車の運転席にいた弘道会系組員(50代)に向かって拳銃で実弾6発を発砲、このうち5発を腹や肩に命中させ、殺害しようとしたとされる。組員は全治6か月の重傷を負った。
なお山健組は当時、神戸山口組の中核団体で、六代目山口組と対立関係にあったが、その後離脱し、2021年に山口組に合流している。


