兵庫・姫路の老舗調味料メーカー 資源循環を目指すSDGsの取り組み

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 食品製造の現場では、資源を循環させながら環境負荷を減らす取り組みが求められています。そうした中、製造工程で生まれる副産物を100%活用する仕組みづくりに取り組む企業があります。播州調味料株式会社(兵庫県姫路市)の代表取締役社長・中川善弘さんに話を聞きました。

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 同社は1966年創業の食品用アミノ酸メーカーで、大豆やトウモロコシなどの穀物から天然アミノ酸を抽出する技術を持つ企業です。家庭用の調味料を販売する会社というより、食品メーカーなどに供給する調味料原料や業務用スープの製造を主な事業としています。全国でも数少ない一貫生産体制を持つ工場を姫路に構え、2026年3月に創業60周年を迎えました。

業務の様子 提供:播州調味料株式会社
業務の様子 提供:播州調味料株式会社

 こうした食品製造の現場では、原料から成分を取り出す過程で穀物由来の残渣が大量に発生します。播州調味料では長年、この残渣の有効活用を模索してきました。かつては産業廃棄物として処理することも多く、処理費用が大きな負担になっていたといいます。

 近年、同社ではこの副産物を肥料や土壌改良材として活用する取り組みを進め、すべての残渣を再利用する「サーキュラーフードシステム」を構築しました。農家が使う有機肥料として活用されるほか、一部は東南アジアへ輸出され、土壌改良材として農業に利用されています。こうした取り組みにより、廃棄物の削減だけでなく、処理コストの大幅な低減にもつながっているといいます。

SDGsの取り組み 提供:播州調味料株式会社
SDGsの取り組み 提供:播州調味料株式会社

 この資源循環の仕組みについて、2024年に経済産業省所管の「資源循環技術・システム表彰」を受賞しました。食品製造の副産物を再び農業へと循環させる取り組みとして評価されています。

 また、同社は姫路市や兵庫県へのSDGs宣言も行い、地域の学校や大学との連携にも取り組んでいます。兵庫県立大学のフィールドワーク受け入れや、市内工業高校のインターンシップなどを通じて、企業活動と環境問題について学生が学ぶ機会を提供しています。姫路市が制作した小中学生向けSDGs啓発動画にも協力し、企業の取り組みを子どもたちに伝える活動にも参加しました。

「播州地域は気候が食品づくりに適しており、古くから食品産業が集積する地域として知られています。こうした環境が業界の発展を支えてきた」と中川さん。製造過程で生まれる副産物を資源として再び活用する取り組み。食品づくりと環境への配慮を両立させる試みが、姫路の企業から広がっています。

(取材・文=洲崎春花)
※ラジオ関西「ヒメトピ558」2026年5月15日・22日放送分より

左:パーソナリティの清元秀泰姫路市長 中央:播州調味料株式会社 代表取締役社長の中川善弘さん 右:ナビゲーターの洲崎春花
(左から)パーソナリティの清元秀泰姫路市長、播州調味料株式会社代表取締役社長・中川善弘さん、ナビゲーターの洲崎春花
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