神戸出身の美術家・植松奎二が集めたコレクション 何に惹かれ共鳴するのか 神戸・BBプラザ美術館

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 神戸市に生まれ、国際的に活躍する美術家・植松奎二の作品と、彼がこれまでにコレクションしてきた作品を集めた企画展「植松奎二 コレクションのある風景」が、BBプラザ美術館(神戸市灘区)で開催されている。2026年7月20日(月・祝)まで。

植松奎二氏 (c)Takuma Uematsu
植松奎二氏 (c)Takuma Uematsu

 今展のタイトルは「植松奎二 コレクションのある風景 Creation – Connection – Collection – Conception」。美術展で「コレクション」と聞くと、その館が所蔵する作品を展示、紹介するというイメージがある。今展は「館」ではなく、作家自身、植松奎二がこれまでに収集してきた作品と、自身の作品を合わせて展示する。植松は「このタイトルに、今展の内容がすべて含まれている。僕の好きな興味ある作家との、出会いと対話のある風景です」と語る。

 植松は、重力や張力といった目に見えないものや、人と世界の関係・存在に関心を持ち、作品やパフォーマンスで、国際的に活躍している。影響を受けた作家や同時代の作家との交流もあり、植松のもとには、購入や交換を通じて作品が集まる。会場には、そのようにしてコレクションされた作品たちの「一部」が、彼自身の作品とともに並ぶ。

植松奎二『垂直の場 / Vertical Position』1973
植松奎二『垂直の場 / Vertical Position』1973 植松氏初期の作品

 「言葉」や「均衡」「水」「積む」などをキーワードに並ぶ作品は、何かしらの共通点があり、呼応しているように感じる。「植松さんと他の作家が作品を交換したり、雑誌の表紙に使われた作品を譲り受けたことも。その作品も展示しています。また植松さんが持っていた作品の修理を作者にお願いした際、『お代は?』と聞くと、『あなたの作品でいいですよ』との返事が返ってきたこともあるそうですよ」と、同館の小田有紗学芸員は話す。

植松奎二『無題 / Untitled』1969
植松奎二『無題 / Untitled』1969

 村岡三郎の『負の銅貨』(1973年)は、「2枚の10円玉を互いにすり合わせた結果、図柄が消え丸い銅板になった」という作品。村岡から「これあげる」と、譲り受けたものだ。植松は「真面目に指が痛くなるまでやったり、ズボンの中ですり合わせている光景を想像するのは何とも面白く楽しい」と言う。また、堀川紀夫の『The Shinano River Plan 1969/2019 -地球の石-』は、アポロ11号が月面に着陸し、月の石を採取した50年後に信濃川で採取した石を「地球の石」として郵便で送ってくれたものだという。

村岡三郎『負の銅貨』1973年
村岡三郎『負の銅貨』1973

 展示されている作品には、作品名や作者のキャプションはあるが、解説は極力少なくしているという。「展示されている作品をみて、何かを感じ取ってもらえたら。そこからご自身の楽しみを見つけてください」(小田学芸員)。

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