有名アーティストの作品橫にタヌキの剥製、重要文化財の埴輪も。ジャンルの垣根を超えた、多種多様なラインアップの展覧会「ミュージアムのミステリー」が兵庫県立美術館(神戸市中央区)で開かれている。兵庫県内各地にある県立ミュージアム7館のコレクションを集めた連携企画で、「ミステリー」をキーワードに展示物の魅力やそれぞれの施設について紹介するユニークな展覧会だ。

日本博物館協会の令和6年度の統計によると、兵庫県のミュージアム数は207館で全国の都道府県の中で4番目に多い。本展には兵庫県立美術館をはじめ、兵庫県立歴史博物館(姫路市)、兵庫県立人と自然の博物館(三田市)、兵庫県立考古博物館(加古郡播磨町)、同加西分館古代鏡展示館(加西市)、兵庫陶芸美術館(丹波篠山市)、横尾忠則現代美術館(神戸市灘区)の計7館が参加。各館の特色あるコレクションを「神秘」「謎」「怪奇」などテーマごとにディスプレイ、これまでになかった展示空間をつくり上げた。

今回のような企画は全国的にもめずらしいといい、兵庫県立美術館の林洋子館長は「かなりチャレンジングな取り組み。皆さんにもっとミュージアムに慣れて、親しんでほしいという思いがある。(県立ミュージアムは)小中高校生までは入館無料。夏は涼しく、誰にとっても安心できる居場所だ」と語る。
展覧会には兵庫県立美術館からは、東山魁夷「森の幻想」や元永定正「ヘランヘラン」、谷原菜摘子「創世記」など絵画のほか、籔内佐斗司の彫刻作品「犬モ歩ケバ」も出展。そのほか横尾忠則現代美術館から「人生は偶然の巡り合わせで満たされている」(横尾忠則)、兵庫県立考古博物館からは重要文化財「水鳥形埴輪」などを展示。古代鏡展示館の「四神十二支紋鏡」、兵庫県立歴史博物館「播磨国総社三ツ山祭礼図屏風」、兵庫陶芸美術館の珉平「色絵張子犬形香合」などに加え、兵庫県立人と自然の博物館からはタヌキの剥製やめずらしい植物標本などを紹介している。




特筆すべきは、子どもたちを楽しませるためのエッセンス。第5章ミュージアムの活動の謎」中央には、ツヤアオカメムシの巨大模型が鎮座する。模型の下に潜り込んでカメムシの裏側を観察することもでき、甲虫推しにはたまらない仕掛けだ。そのほかトイレに間に合った時の幸福感をダイナミックに表現した横尾忠則作品や、妖怪をおならで退治する絵巻物、1つの部屋をお化け屋敷風にしつらえたコーナーなど、子どものツボに響くポイントを随所にちりばめている。さらに工作をしたり、絵本を読んだりできるエリアも設け、子ども向けのちゃぶ台と座布団も用意した。目が届く位置に保護者用のベンチが置かれている点も心憎い。





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