フィンセント・ファン・ゴッホの代表作「跳ね橋」をはじめ、印象派からポスト印象派、さらに20世紀モダン・アートへとつながる名画約70点を紹介する特別展「ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵」があべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区)で開かれている。
本展は、ドイツ・ケルン市のヴァルラフ=リヒャルツ美術館・コルブー財団の所蔵品から厳選された作品を通して、19世紀半ばから20世紀初頭にかけて西洋絵画が大きく変貌を遂げた歩みを紹介するもの。同館は中世から近代まで約700年に及ぶヨーロッパ美術を収蔵する美術館として知られ、とりわけ印象派・ポスト印象派のコレクションは世界屈指の質と規模を誇る。


展覧会最大の目玉は、ゴッホが1888年、南フランス・アルルで制作した「跳ね橋」。ゴッホが独自のスタイルを確立した「アルル時代」を代表する作品の1つで、日本で公開されるのは約10年ぶり。南仏の明るい陽光のもと、水路に架かる橋や人々の営みを鮮やかな色彩で描き出した名作で、生命力あふれる筆致と大胆な色づかいは、ゴッホ芸術の真髄を感じさせる。対して、同作橫に陳列されている「ニューネンの農家」(1885年)は全体的に暗めの落ち着いた色調。両作を比較することで、ゴッホが画風を形成する中でどのように試行錯誤を重ねていったか想像することができる。

本展では、42人の画家による70点が一堂に集結。作品はほぼ画家が活躍した年代順に並んでいる。バルビゾン派のコローやミレーら、自然を見つめた画家たちから始まり、彼らが自然観察を重視した姿勢は、のちに印象派へと受け継がれ、モネ、ルノワールらによって、光や空気を描く革新的な表現へと発展していく。また、印象派に先駆けて近代絵画の扉を開いたマネの晩年の名品「アスパラガスの束」(1880年)など、それぞれの画家の代表作を通して、光の表現、色彩、構図、筆触が時代とともにどう変化していったかが分かる。







