東播磨はため池が多い地域で、稲美町にある県内最大の加古大池をはじめ大小600のため池が点在。国の特別天然記念物・コウノトリの飛来も年々増えており「生態系が豊かである証だ」とした。
こうした、ため池と水路網全体を屋根のない博物館に見立てた『いなみ野ため池ミュージアム』では、価値を次世代に継承する取り組みが活発に行われている。
【農産物】東播磨地域で栽培されているとうもろこし『スイートモーニング』は、糖度が高まる夜明け前に収穫してその日のうちに販売することにこだわる。鮮度の高さと強い甘みが特徴で「スイートモーニングになれるのは1株で1本だけ」という。稲美町の『いなみ野メロン』は糖度13度以上という厳しい基準をクリアしたものだけが店頭に並ぶ。「上品な甘さで、青肉と赤肉両方を食べ比べもできる」。『六条大麦』の栽培も盛んで西日本有数の生産規模を誇る。麦茶や米粒麦などに加工され、5月下旬の収穫時期には、畑一面が黄金色に染まる「麦秋」の風景が広がる。加古川市で飼育される『加古川和牛』は、但馬牛の血統をもつ黒毛和種で、近年では95パーセント以上が神戸ビーフの基準を満たしており「確かな品質のブランド牛」と胸を張った。
魅力あふれる東播磨地域だが、一方で人口減少の課題を抱える。明石市は増加傾向だが他の2市2町では減少しており、それに伴う人手不足も深刻。「東播磨地域を支えるものづくり産業の持続的な発展のために、担い手の確保が急務」とした。対応策として、子どもたちが進学などで地域外に出たとしても、また戻って来たいと思えるような取り組みを進めているという。
東播磨県民局では、管内の小学生を対象に、地域の製造現場の見学やものづくり体験ができるバスツアーを実施。また、JR加古川線の貸切列車で加古川を取り巻く自然環境について学ぶ『走る環境学習教室』や、ヨットに乗って播磨灘のプラスチックごみの回収やプランクトンを観察する『セーリング環境学習教室』を開催している。
また、県内の高校生を対象に実施する『東播磨の魅力企業見学バスツアー』に加え、2026年度は新たに『地域ぐるみのオープンファクトリー』と銘打って、工場見学やものづくり体験を行う企業の情報をまとめて発信し、交流につなげる取り組みを進める。
近都県民局長は建築の専門職として兵庫県に入庁した経緯から、東播磨地域でのまちづくりの課題にも触れた。市街化調整区域では建築規制があり、空き家活用にも制限があることから「人口減少や地域の活力低下につながっているという指摘もある」とし、「法制度を最大限に活用しながら、規制緩和等も進めていきたい」とした。また、JR土山駅北側エリアは都市基盤整備が遅れ、通勤時間帯の渋滞や建物の老朽化が課題。「播磨町で土地区画整理事業等の協議が進められており、近隣市町間の調整の場も設けていきたい」と対応策を語った。
最後に近都県民局長は「東播磨地域は、季節ごとに自然を生かして楽しめる場所、歴史や人の営みを感じられる場所など、魅力的なスポットがたくさんある。グルメや農畜水産物も豊富。ぜひ一度足を運んでほしい」と来訪を呼びかけた。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』2026年7月8日放送回より




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