大阪中之島美術館(大阪市北区)で21日、「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」が始まった。同展はヨハネス・フェルメールの代表作「真珠の耳飾りの少女」を目玉とし、9月27日まで開催。世界的な名画を目当てに開幕前から高い関心を集め、チケット販売をめぐってアクセスが集中するなど、展覧会そのものが一種の社会現象となった注目展だ。

「真珠の耳飾りの少女」の来日は、約120万人が訪れた2012年の「マウリッツハイス美術館展」以来、14年ぶり。今回は大阪中之島美術館だけでの開催で、他都市への巡回はない。作品を所蔵するマウリッツハイス美術館(オランダ・ハーグ)の改修工事に伴う臨時休館によって、このたびの展覧会が実現した。同美術館側は来日を「おそらく最後となるであろう特別な機会」としており、「これを逃せば日本ではもうお目にかかれないかもしれない」という見方が展覧会の人気を一気に押し上げた。
「真珠の耳飾りの少女」は1665年ごろの作品で、縦44.5センチ、横39センチ。東洋的な青いターバンを巻いた少女が振り向き、こちらを見つめる構図だが、特定のモデルはいないとされる。光を受けてきらめく瞳、大きな真珠の耳飾り、わずかに開いた唇。その表情には、見る者に語りかけるようなみずみずしい生命感が宿る。青いターバンは、ラピスラズリから作られた非常に高価な絵具で描画。また、耳元で輝く真珠は、わずか数筆で描いたことが分かっている。作品は1881年、ハーグでのオークションに出品されるまで広く知られていなかったが、美術コレクターが購入。美術コレクターの死後、マウリッツハイス美術館に寄贈された。
本展では歴史画、肖像画、風俗画、教会内景画、風景画、静物画という6つのテーマで17世紀オランダ絵画を紹介する。「真珠の耳飾りの少女」は最後に登場。ターバンの色を想起させる青色の床のスロープを上がっていくと、広々とした空間につながり、奥の壁の中央に「少女」がいる。同作品は写真撮影OK(フラッシュ使用・動画は不可)。



全長約20メートルの大型スクリーンにフェルメールの全作品を実際の比率に基づいて映し出す「フェルメール・シアター」も見どころ。「真珠の耳飾りの少女」の拡大投影もあり、デジタルならではの迫力ある映像で、作品の魅力を隅々まで味わうことができる。



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