神戸を拠点に活動するワクワクロックンロールバンド「ワタナベフラワー」のボーカル、クマガイタツロウが、子どもたちに無料でカレーを提供する『ICHIZENプロジェクト』を立ち上げた。
クマガイタツロウは、小さなころ、複雑な家庭環境からいつも一人でごはんを食べていた。そんなとき、友だちのお母さんが気にかけてくれて、家に呼ばれて食べた晩ご飯がおいしくてうれしくて忘れられないという。
今度は、大人になった自分が子どもたちに「その一膳をあげたい」という気持ちから『ICHIZENプロジェクト』はスタートした。
明石市の明石公園内にあるお店「TTT」で800円(税別)の「ICHIZENカレー」を注文すると、店内の黒板に「ICHIZENチケット」が貼られていく。そのチケットを使って子どもたちは無料でカレーを食べることができるという仕組み。そのチケットには子どもたちへのメッセージを書くこともできる。あなたの「一善」が、どこかの子どもたちの「一膳」につながるというわけだ。
味も、大阪の人気スパイスカレー店「堕天使かっきー」がプロデュースと抜かりはない。また、トマトとタマネギは、神戸市北区で農業を営む笹山大さんが支援を買って出てくれた。
クマガイタツロウがパーソナリティーを務めるラジオ番組『週明けクマチャンネル』(ラジオ関西)に出演した笹山さんは、「提供しているトマトは、私が神戸で唯一流通させているもので、あまり出回っていないものなんです。タマネギも一般的なタマネギではなく、ケルチニンが1.5倍から1.8倍くらい多いタマネギです。これらの野菜は、養護施設の子どもたちと一緒に農業体験ということで作っているものなんです。そういう気持ちのこもったものを誰かの役に立ててもらいたいと思ったので、今回、ぜひ協力したいと思いました」とのこと。
クマガイタツロウも「めっちゃ、タマネギが甘いんですよ。最初、蜂蜜や砂糖を入れるレシピだったんですけど、笹山さんから頂いたタマネギ使ったら、入れなくても良くなったんです」と味についても太鼓判を押す。
「自分の子どもがいてもいなくても、子どもは地域みんなで育てていくもんだと思うので、『どうやって地域の子育てにかかわっていいかわからない』とか、『何をしていいかわからない』という人のきっかけにもなったらいいなと思います」(クマガイ)
TTT「ICHIZENカレーの販売について」
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