兵庫県上郡町にある3つの商店会が合同で遠のいた客足を取り戻そうと「安心安全宣言」を掲げて、「新型コロナ感染症対策・予防」のために兵庫県商店連合会商店街感染症対策支援事業補助金を申請。このたび、補助金の交付が決定した。
この補助金を受けたのは、上郡町の「栄町商店会」(会長:橋本正行氏・会員25店舗)「駅前商店会」(会長:西山徹氏・会員20店舗)「市町商店会」(会長:秀谷英次郎氏・会員7店舗)の3商店街。
上郡町は、兵庫県の西端、岡山県との県境に位置し、豊かな自然に囲まれ、古くから京阪神地域や山陽、山陰地域などへの交通の要所地で、上郡駅は智頭急行智頭線の始発駅としても知られる。
その上郡町の3商店街が合同で9月20日と21日に統一デザインの「感染症対策商店街宣言」PRのぼりやチラシ・ポスターを一斉に掲げた。
商店街では、買い物客のために休憩所を設け、空気清浄器を設置、同トイレにもアルコール自動噴射機や空気清浄器などを置いて、安心安全をアピール。また、チラシ持参の来客者には、今となってはなつかしさすら感じる「ガラポン抽選会」を3商店会が協力して行った。今年はコロナ禍で買い物客などを呼び込みづらい、難しい状況だったが、商店街には久々にマスク越しの笑顔があふれ、笑い声が商店街に響いた。
今回の補助金申請作業や3商店会の「世話人」をしている「はらだ呉服店」社長の原田和之さんは、地元・上郡で85年続く老舗の呉服店を営む。
「病気は自然発生的に発生し、猛威を振るっているが、ここで生きていくのは自然の一部である我々人間が、見えざる病に勝つ・負けるではなく、この現実をどう生き延びるかが大事だと思う。(上郡で)3つの商店会が1つのことをやることはありそうでなかったが、このような事態に力を合わせることこそが貴いと思う。みんな何かをやりたいが、やりたいが何をやっていいのかわからない。じゃあ、一人でできないなら『みんなでやろう!』と背中を押し、一緒に汗をしたい」と原田さんは、思いをつづった。
「店舗の経営、商店会の維持もなかなか難しく苦しいが、コロナ禍にこのような呼びかけ、取り組みに賛同していただいた3商店会の店舗(全52店)の一丸となったがんばりは必ず次につながる」
【兵庫県商店街感染症対策支援事業】
兵庫県では、商店連合会と連携し、商店街が行う新生活様式への対応(ひょうごスタイル)に併せた感染症対策を支援。2020(令和2)年9月30日(水)まで
■事業対象者
商店街・小売市場の団体、商店街連合会
※任意の商店街団体も含む
■取組内容:
1.感染症拡大防止事業
(商店街が実施する共有スペース等の感染症対策)
2.クリーン商店街発信事業
(感染症対策に取り組む商店街のPRや来街者への啓発)
■補助の対象となる経費
1.感染症拡大防止事業
サーモカメラ、換気扇の設置、空気清浄器(空気清浄機付きエアコン)、アルコール自動噴射機、紫外線照射モジュール、クリアパーテイションの購入、等
2.クリーン商店街発信事業(PR経費)
啓発資材の作成(タペストリー、のぼり、ちらし等、HPの更新等)
■実施期間
2020(令和2)年4月7日(火)(緊急事態宣言後)~9月30日(水)
■申請期間
2020(令和2)年6月22日(月)~9月30日(水)
■定額補助
商店街・小売市場:上限100万円、下限10万円
商店街連合会:上限200万円、下限10万円
兵庫県商店連合会 ホームページ
http://hyogo-omise.com/