指定暴力団「絆會」の組員が、使用禁止を命じられた尼崎市の本拠地の事務所に出入りを続けているとして、神戸地裁は19日までに、今後違反した場合1日あたり100万円を周辺の住民側に支払うよう絆會側に命じた。
絆會をめぐっては「暴力団追放兵庫県民センター(兵庫県公安委員会から指定を受けた公益財団法人)」が4月、周辺の住民に代わり絆會に対し、1日あたり100万円の制裁金を支払わせる「間接強制」を神戸地裁に申し立てていた。暴力団追放兵庫県民センターによると、こうした「間接強制」は、兵庫では2018年、特定抗争指定暴力団・神戸山口組について下した淡路市の事務所に次ぎ2例目。
絆會の勢力は12都道府県に約300人(警察庁統計・2019年末現在)。捜査関係者によると、 絆會は結成時の目標として、分裂した特定抗争指定暴力団「六代目山口組」と「神戸山口組」の再統合を挙げていたが、現状では困難と判断した組員の移籍や離脱に歯止めがきかず、2018年末に比べ約100人減少したという。